何も考えたくないということを考えている。
眠って眠って眠っていれば考えなくて済む。
眠りたい。寝ればいい。心音が気になる。
暑い、寒い、喉が渇いた。
何も考えたくない。
:飛べない翼
多分、そんなこと、どうでもいいんだと思う。
飛べようが飛べまいが、翼があろうがなかろうが。
あ、そうだわ きっとそうよ
夢に生きなきゃ。幻、夢見て、現実ほどほど。
あたしは、あたし。夢を見てる。好きだから。
貴方からすれば、何が本当で何が嘘かなんて
見分けられない 分かってる その上で好きよ
全部、幻だから、全部、わたし
飛べない翼もアイデンティティ 僕の屍踏み越えて
痛くてグロくて恥ずかしく可愛くなれる
普通みたい、夢みたい。
飛べないなら這いつくばって 可愛いあなた
:あなたとわたし
妄想で何でもものを語る癖は治そう。本当にそうなるとは限らないのだから。悪い妄想をしているよりいい未来を思い描くほうがよほど気楽だ
と言っても、精神を病んでいるときに健康な思考ができるとも思わないし、しんどいならとことこんグズグズして真っ逆さまに落ちまくるのがいいな。「本当にここってどん底なのかな。世の中にはもっと辛い人がいるんじゃないか」とかいう不安がこれっぽっちもないほど「自分不幸だな!」と確信を持てるとこまでどこまで真っ暗闇に落ちればいいんじゃないか。荒療治ってやつだ。毒を以て毒を制す?
「どん底まで落ちれば後は這い上がるだけ」って?まさか!そんなわけあるか。なんで這い上がるんだよ。希望とか将来とか夢とかやりたいこととかどうなりたいとかそういうのも全部クソだどうでもいいと思うとこまでもっと堕ちよう。
生きているなら堕ちて当然だろう。というより生きているから堕ちるのだ。むしろいっそ堕ちてこそだ!
大丈夫、これは自殺への誘いではない。むしろ逆だ。いや、生きろとも思わないが。
希望はないし将来もない、夢もなければ報いもない。それでこそじゃないか。
なあんだ人生ってこんなもんなんだな、人間ってこんなもんなんだな、ならどうでもいいしどれでもいいし何でもいいな。
希望も将来も夢も報いもなくていっそ清々しい。どんなに世の中を恨もうが自分を恨もうがどうせなぁんも変わりゃしない。そう、どうせ!なら開き直ってやりたい放題した方が得だ。
……損になるか得になるかは人によるな?暴れ散らかしてその分ハッピーになれるとは限らない。犯罪だと普通に捕まる。節度を守って暴れましょう。
諸刃の剣のような気もする。とはいえ今が苦しいならマイナスもそんな変わらんだろ。大差ない。好きなように生きるよ。駄目なことだと言われようと人を傷つけることになろうといい。いや、語弊があるな。やられたことをそのまま本人に返却するだけさ。何もされてないのにその辺の人を殴ろうとかじゃないよ。良心的だろ? 普通か。
健康な精神状態とは常に一歩引いているもんなのかもしれないし、回り回っていっそ情熱的とも言えるのかもしれない。
ああ!生きてる!なんかもう全部なんでもいい!
まて、そもそも健康な精神状態ってなんだ?今って健康なのか?そんなの味わったことないから分からないな。じゃあ考えても意味ないな!だって知らないし。知らないものは仕方がない。
わたしはわたしの不幸を享受してる、わたしはわたしの不幸を謳歌してる。全てがわたしをわたしたらしめている。本当の自分とかどうでもいい、やっぱり大事なものなんて臓器とスマホくらいで!
あなたとわたしは別人だから、お前はお前なりの人生の不幸を勝手に謳歌してろよ。
わたしはわたしなりにとことんまで落ちきって腐りきってやるさ。
どっかで出会ったらお互い嘲笑い合おう。
:柔らかい雨
じゃあそれでいいんじゃないですか。
やる気ないならやらなかったらいいんじゃないですか。
「でもやらなきゃ」なんてやる気ないのに何言ってるんですか。
「やる気の出し方を知りたい」と知ったところでやらないのに、何頑張ってますよ風で過ごしたいんですか。
潔く認めりゃいいんじゃないですか。
雨だって勢い良く降ってくれれば窓に雨跡は残らないのに、中途半端ゆるく柔らかい雨が降るから雨跡がポツポツ大量見えて、晴れたときにガッカリする。
中途半端ぬるく優しく身を守ってるから心に斑点が大量にできてるんじゃないですか。
やめれば?「そんな簡単な問題じゃない」って、簡単じゃないと思いこんでるだけじゃないですか。
「それとこれとは話が別」なんて自分が別にしてるだけじゃないですか。
徹底的に卑屈になって、徹底的に開き直って、徹底的に苦しんで、徹底的にひねくれて、どこまでも極めればいいんじゃないですか。
貴方ポジティブになれないんですから。何を「前を向かなきゃ」「ポジティブシンキングしないと」「明るくなれたら」なんて思ってるんですか。
無駄な足掻きとまでは言わないけれど、それで幸せになれた試しがありましたか?
やる気ないのに「やろうとはしてる」というパフォーマンス。「でもどうしてもできない」と言う。
やる気ないならできなくて当然じゃないか。なのにやろうとして何やってるんですか。本当はするつもりもないのに「するつもりはある!」なんて言い張って。
そうしておかないと怒られてしまうからね。
怒られたくはないし、頑張ってますよ風を崩しちゃうといよいよだ、なんて思ってしまうものですからね。
既にその「いよいよ」を越してるんですから、とことんまでいってしまえばいいんですよ。お前はどうせ救われないのだから、お前はどうせ人生を恨むのだから、お前はどうせ自分含め人を恨むのだから、お前はどうせ何もできやしないのだから、お前はどうせショックを受けるのだから、お前はどうせ絶望するのだから。
遅いか早いかの違いですよ。
さっさと憎んでしまえばいいんじゃないか?
中途半端柔らかい雨を浴びても風邪は引けない。
いっそ土砂降りの中へ飛び込めば風邪を引けますよ。
責任なんて誰もとってくれやしませんし、自分の人生なんて誰も保証してくれない。厳しいですか?
貴方も同じですよ。そしてもちろんわたくしも。
:鏡の中の自分
ちゃんと自分だ。笑いかけてきたり、罵ってきたりしない。鏡の中にただの私がいる。ようやく普通になれたんだ。正常な判断ができてる気がする。良かった。
真面目になろうとか、普通になろうとか、一般的思考とか、そういうのを目指すだけ歪んでいくなら、いっそ開き直っておかしい自分でいるほうがよっぽどまともになれる。よっぽど普通だ。
私の普通、私のルール、私の基準。全部私には私なりの行動原理がある。矛盾してるだとか、理屈が通ってないだとか、暴論だとか、感情的だとか言われたって、なんだ、全然構わないじゃないか。私には私なりの何かがあるだけ、それに従って動いてるだけ。何もおかしくないじゃないか。漸く普通の自分になれた。
何だ、なんのズレもないじゃないか。何を以ておかしいなんて思い込んでいたんだろう。私何もおかしくない。普通じゃないか、あぁ良かった、本当に良かった。
鏡の中の自分は自分と同じことしかしない。良かった。勝手に動き出したりなんてしない。私が口を動かさない限り鏡の中の自分の口は動かないし、手を振らない限り鏡の中の自分は手を振らないし、何もしないなら何もしてこない。どうしてこんな当たり前のことに気づかなかったんだろう。
ああ良かった。ただの私がいる。