ありがとう、ごめんね
「ありがとう」
その言葉の意味は
たくさんあって
込められた思いは
分かりづらくて
本当の真意に
気づくまで
遥かな時を越える
そんなこともある
こんなにも美しい
言葉なのに
今になって
気づいたのは
「ごめんね」
そんな意味だとは
あの時の涙の真実
読み違えた笑顔の理由
なんということか
過ぎた時は帰らない
今のこの時から
何をどうすればいい
いまさら気づいたことを
あなたはどう思うかな
きっと私らしい
そう言うのかな
それもわかっての
「ありがとう」かな
本当にいまさらだけど
あの時にわかっても
今ようやく気づいても
出てくる言葉は同じかな
そうたぶん「ごめんね」
あなたはそれをわかって
言わせないために
「ありがとう」
だったのかもしれない
そう思えたら
空に向かって
私も言うよ
「ありがとう」
ありがとうと
ごめんねが混ざる空は
とてもやさしかった
光と闇の狭間で
光まぶしい場所は苦手で
暗闇の見えなさは怖くて
薄暗い灰色のような所に
落ち着きを得てしまう
それが正しいなんて
全く思えないけれど
道の真ん中を歩けない
どうしても、どうしても
どちらでもないを
手に取ろうと思うの
そこに安らぎを求めて
落ちつかなさは変わらず
決めきれない心が彷徨う
行きたい方向は決まっても
やはり行けない弱さもある
わかってて出来ない辛さ
どんどん闇に流される感覚
そんな実感に溺れないよう
今日も踠いて足掻いて
光をつ掴もうと必死に
出せない手を心の中で
伸ばしそうとしている
光と握手するみたいに
狭間から抜け出すように
距離
遠くなり過ぎて
パキッと割れて
近づき過ぎて
メッキリ折られる
適度ってどこ?
バリアだけが
強くなるだけ
いつでも逃げられる
間合いを探して
近づきたい時の
無防備さを嗤う
いつだって
数字で計りながら
最後は無視して失敗
他の誰でもなく
0距離射程の自分にすら
距離間にとまどってる
隙間とか余白とか
そんな部分に
居場所を感じて
誰にも気づかれない
そこの方が気疲れない
全ての目線を消して
全ての言葉を失くして
全ての思いを気づかせない
全てを完璧にしてくれる
そんな場所までの距離を
いつまでも探している
泣かないで
わかりきってる
悲しさに
強いと見せかけの
弱さに
信じていたものの
儚さに
言い張っていた
脆さに
言葉を強くした
狼狽えに
いつも違うと感じた
怯えに
怒ると泣きそうになる
思いの裏に
前を向いているという
今の迷子に
言葉で表せない
迷いの中でも
泣かないで
生きている時に感じる
思いの全ては
わかれないことを知る
それも人生
生きているんだよ
終わらせないで
何があっても
今からやり直せること
それが分かれば
またすぐ始められる
空を見上げて
太陽に手を伸ばして
また歩みを始めればいい
昨日の涙を糧に
失った感情を友に
後ろめたさを手に
いつだって始められる
終わらせないで
リセットではない
新たなセットで
今日から始めればいい
新たな夢の世界で
涙がこぼれない場所へ
ほんの少しの勇気と
そこで見せる微笑みで