真っ青　いや　群青色の大空から
地上へ向けて　風が流れてくる
星々を連れて　皆が地上に降りてくるのだ

おかえり　小さなこどもたち
大地の上でともに踊ろう
地球の鼓動を聞きながら…

誰もいない　音もしない　匂いもない
そんな無機質な遠くへ行きたい
誰からの理解もなく
同意もなく
笑わなくて済む
閉塞的で冷酷で無感情
もう　すべて　やめたい

夏の匂いがした
それは青い蜜柑のような
揺れる樹々のような
雨上がりの湿った地面のような
縁側で食べた西瓜のような
ふと香るお線香のような
そんな匂いだった

今、僕が肺に取り込んだものは
宇宙の塵のカケラで
目には見えないけれど
たくさんの煌めきが詰まっている
それらは体を巡り巡って
僕の深層から外へ向かって
静かに解き放たれる

泳いでは踠き
踠いてはまた泳ぐ
君の記憶に溺れる僕は
まだ灰色の海の中…