君と見た虹
雲一つ無い快晴日和
燦々と降り注ぐ太陽の下で 七色の虹色の
橋が架かる。
「綺麗だね!」隣に居た君が太陽の様な
笑顔を見せて虹のアーチを見ながら笑っていた。
そんな笑顔を見せる君と一緒に見る虹は、
一際輝いて見えた。
夜空を駆ける
騒がしい馬鹿騒ぎ 月夜と星夜の輝く空で
私達は、肩組み合い 一夜の夢を堪能する
酔いに任せて夜空の道を駆けて勢い良く
空にジャンプした。
ひそかな想い
「こら!そこ 巫山戯てないで座りなさい!」騒がしい教室の喧噪を断ち切る様に
私は、怒鳴る。
するとしーんと静まり返った静寂
最初は、皆分かってくれたかと思い安堵した だけれど暫く経つと何事も無かったかの様にまた喋り出す教室の面々
まるで私に偉そうにしないでよと言っているみたいに....
教室の喧噪がまた始まった。
私の気力を使った大声は、まるで無かったみたいに届かない
私は、顔中が真っ赤になり目尻に涙が出てきそうになる。
そんな私の心中を知ってか知らずか
鶴の一声が掛けられる。
「皆 委員長の話ちゃんと聞こうよ!」
2列目の真ん中の席に座るクラスの人気者の
男子の一声で何もかもがガラリと変わる。
皆さっきとは、別人みたいに聞き分けが良くなり大人しくなった。
「委員長 話続けて!」人気者君が続きを
促して話やすくしてくれた。
私は、「ありがとう」とお礼を言ってその場での話を纏める事が出来た。
私は、人気者君の顔を見るニコニコと嬉しそうだ....。
分かってる人気者君は、困っている私を
見かねてそうやって声を掛けてくれた事....
だけど....私の内心のひそかな想いは、
黒く濁っていた。
人気者君が最初から委員長をやれば良かったのに....そもそも私だって本当は、
委員長なんて柄じゃ無かった
だけど誰も立候補者が出ず
先生もHRを終えられず困り顔だったから
仕方無く手を挙げたのだ....
それなのに蓋を開ければ中身は、こんな物
委員長なんて唯の飾り決まり事なだけなんだ....私の内心の惨めな気持ちも知らず
教室では、また楽しそうな笑い声が
響いていた。
陰と陽はっきりと別れたその明暗に
私は、その区画を他人事の様に
俯瞰して見ていた。
教室の明かりが照らされた区画は、
別次元の様だった....。
あなたは誰
「あなたは誰? ねぇあなたの名前を教えて....」
そう声をかけられたのがまさか自分だとは
最初は気付かなかった。
教室の隅の席で本を読むのが私の日常だった。
目立つ様な自分から声を掛ける様な真似を
したら鋭い視線で睨まれるから....
だから目立たず 大人しく 自分の存在を
透明に 透明にそうしてなにも感じずに
過ごす事が私の学校生活を乗り切る術(すべ)だった。誰も私に興味なんか持つはず無い そう自分に言い聞かせて....
それなのに....「ねぇあなたは誰?何て
名前なの私に教えてくれないかなあ...」
そう 声を掛けてくれたあなたが私には
尊く眩しく見えた。
私は、あなたに自分の名前を知って貰いたくて 口を開いた。
「私の名前は.....」。
手紙の行方
窓からビリビリに破り捨てた あの手紙の
切れ端の行方をもし知っている方が
いらっしゃいましたら私に御一報下さい
あの時脳裏に焼き付いた泣き顔が頭から
離れないのです。
あの方は、どこに行ってしまわれたの
でしょう....
今さら遅い後悔の嵐....
胸に灼ける様な思いをやっと自覚して
私は、泣き腫らすのです。....
あの時の手紙の切れ端がまるであの方の
心をも一緒に破り捨てたかの様....
もう一度 重ね重ね 申し上げます...。
あのビリビリに破り捨てた手紙の切れ端の行方を知っていらっしゃる方がおりましたら私(わたくし)に御一報下さい....。