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3/9/2024, 5:27:27 AM

お金より大事なもの

お金より大事なもの 幼かった僕は
その言葉の意味が良く分からず大人に
なった。

僕の家は、大手のそれなりに大きい
某有名 株式会社だ

それなりの資金は、請われれば すぐに
出せるし 普通の一般家庭と比べると
それなりに潤っている家庭と言えるかも
しれない....

それは、僕の曾祖父 祖父 父と綿々と
受け継がれた 資金 会社の実績 信頼など 先代 先々代が積み上げた結果が
あるからだ。

僕はその結果の象徴がお金だと子供の
頃から思っていた。

お金 労働の対価 見返りとして
品物を売り買いできる権利を与えられる
証明書

そんな風に思っていた。

お金より大事なもの 大人になった僕は
家族を持った僕は 子供の頃は
良く分からなかったその言葉を
仲睦まじい家族の光景を見て
少しづつお金より大事なものを実感する。

でもお金は、労働の対価 その考えは
変わらない

僕を育て上げてくれた両親
会社を立ち上げて 此処まで守ってくれた
曾祖父 祖父達 その並々ならぬ努力を
忘れてはいけない

良く祖父や父は言っていた

「お金は 人に救いを与えるが 使い方を
誤ると 人に牙を向く刃にもなる

お金は、薬と同じだ 薬も使い方次第で
毒にも薬にもなる

使い方には、十分に気をつけろ」と

そうしてこうも言った

「お金が絶対に必要な時にお金が手元に
あったら出し惜しみせずに使いなさい」と

僕は その言葉を胸に刻み
祖父や父達が守ってくれた会社を継ぎ

家族とお金と上手に付き合いながら
これからも お金とお金より大事な物を
皆と一緒に幸せになる為に守って行きたい

3/8/2024, 1:40:27 AM

月夜

月が綺麗にまん丸く輝いている月夜の晩
星々も綺麗に輝いて 月を際立たせていた

そんな光が輝いている闇の中

月夜の空に人影のシルエットがすーっと
月を横切った。

そのシルエットは、箒に人がまたがって
空を飛んでいるシルエットで

間違い様も無く 一人の少女が
箒にまたがって 空を飛んでいました
一匹の黒猫を箒の舳先に乗せて....

今日も彼女は、誰も居ない月夜の晩に
箒で空を飛んでいる。

まるで 誰にも見つからず こっそりと
箒で空を飛ぶ練習をするみたいに....

月夜の晩にふと何とは無しに空を見上げた
人達は、まさか 少女が箒に乗って空を
飛んでいるとは、思わず

すーっと流れた物を流れ星か何かと
勘違いして 道で立ち止まって
手を合わせて 各々 好きな願い事を
掛けて 祈っていた事を....

空を飛ぶ 魔女の少女は知るよしも
なかったのだった。 ....。

3/6/2024, 11:54:34 PM



走れ 走れ その手に襷を渡せば必ず
繋いでくれる。

俺はそれを信じている。

あともうちょっと仲間の腕に襷を掛ける
俺はそれを見届けた後その場にくずおれた。

サポート役の仲間が俺を担ぎ上げ
コースから外してくれる。

俺は椅子に座って肩で喘ぐ様に息をしていた。酸素を口に宛てがい吸う
苦しかった息がすーっと軽くなるのを
感じた。

大丈夫だ 後 俺に出来る事は仲間を
信じて応援するだけ

俺は此処まで来る為に死ぬ程 練習した
自分を信じている。

一緒に練習を乗り越えた仲間達を
信じている。

仲間達との絆を信じている。


そうして体力が戻った俺は、
声が枯れるまで彼らを応援した。
夢中で 頑張れ 頑張れと叫び続けた。

目が眩む様な眩暈に襲われた瞬間
俺達のチームのアンカーが
ゴールテープを切っていた。
俺も仲間達も飛び上がる程の歓声を上げた。

皆でアンカーの仲間に抱き付き
気付けば皆 涙を流していた。

やったあー やったあー
俺達は歓喜の涙を流し続けた。
俺達の努力と練習が報われた。
それがどんなに嬉しい事か
皆言わなくても 言葉にしなくても
分かっていた。

俺達が繋げた 絆の襷は俺達に
勝利を齎してくれた。

ありがとう皆 このチームで練習出来て
このチームで走れて凄く幸せだ
本当にありがとう!! .....。

3/6/2024, 5:36:27 AM

たまには

「たまには 僕がご飯を作るよ!」
そう言って軽く安請け合いして
いざ作ってみると四苦八苦

塩と砂糖を間違え もう一度作り直し
今度は野菜を切りすぎた
細くなりすぎ

いざ炒めの段階に入って
炒め過ぎて ちょっと焦げた。

ちなみに作ったのはチャーハンです。

君の反応を見ると
「初めてにしては上出来だよ!」と
苦笑い 明らかに気を遣われていた。

反省....

次からもっと頑張ろう
と拳を握り締める。

いつもご飯を作ってくれる君に感謝
頭が上がりません

いつもありがとう!!

3/5/2024, 8:07:13 AM

物憂げな空の続き

大好きな君へ 

「も~ナイトの馬鹿」と私は、大好きな
貴方に叫ぶ

「ミーナ でも 僕は 君が心配なんだ!」

大好きな君と本当は、口論なんてしたく
ない....

ナイトとミーナの他に お馴染みの
メンバー シズクとハイネも部屋に
居た

四人の共用スペースでいつもの様に
集まって いつもの様に他愛ない話しをして終わるはずだった。....

ミーナが一人でレベルの高い穢れを
払いたいと言い出すまでは....

「私だって強くなりたい ナイト達の
役に立ちたいの どうして分かってくれないの!」

「いきなりは、危ないよ! まずは
最初は、僕も行くから」

「それじゃあ意味がないって言ってるの!!」
だんだん白熱して感情が荒ぶるミーナ

冷静さを取り戻させ様と諭す様にミーナに
話し掛けるナイト

二人の間でオロオロするシズク

唯一人 ハイネだけは、他人事の様に
ソファーに仰向けに寝転がり
足を組んでソファーの肘掛けに足を投げ出して欠伸をしていた。

「もう良い!」とミーナは怒りながら
共用スペースを出て行ってしまう
シズクは、ミーナとナイトを視線で見比べ
「ミ....ーナ....」とミーナの後を追い掛けた

後に部屋に残されたのは ハイネとナイト
二人だけだった。

「終わったか....」体を起こし 眼鏡を
持ち上げながらナイトに声を掛ける
ハイネ

ハイネの方に振り向いたナイトは、
いつものにこにこした笑顔を消して
悲壮な表情をしていた。

そして力が抜けた様にソファーに
座り込む

「ハイネだって シズクがミーナと同じ様な事を言ったら 気が気じゃ無いくせに...」ナイトにしてはめずらしく
子供っぽい八つ当たりの様な口調で
ハイネに言葉をぶつける。

「・・・・・ それでも 最後に決めるのはミーナなんじゃねぇのか.....」ハイネは
ぽつりと呟く

「分かってるよ.... でも僕はミーナに
何かあったら生きて行けない....」

肩を落として呟くナイト
「ちっ」とハイネは軽く舌打ちして
がばっとナイトの両肩を掴み無理矢理立たせる。

「じゃあさっさと連れ戻しに行け
うじうじ うじうじ 鬱陶しいんだよ
テメェとミーナの事なんざ俺には
関係ねぇんだよ その鬱陶しい顔
何時までも俺の前にさらし続けんな!!
消すぞ カス!」

ハイネはどんと強くナイトの背中を押す。
ナイトはその反動でハイネの方を振り向くが もうハイネは無言を貫き
またソファーに寝転がって居た。

ナイトはその姿を見てから踵を返して
駆け出す。

ナイトの足音がとおざかってから....
「ったく.....うぜぇ....」とハイネは
面倒くさそうに呟いたのだった。


シズクは、階段の段に座り込み
蹲るミーナを見て言葉を掛けあぐねていた。

「ミー.....ナ....」とシズクが声を掛けて
言葉を探していた時
後ろからシズクの肩をそっと摑む影が
あった。

シズクは、その影を認めて そっと
後ろに一歩引く

ミーナは、後ろをむきながら
自分を追い掛けて来てくれたシズクに
声を掛ける。

「ごめんね シズク 私の我が儘に
巻き込んで ナイトが私を心配してくれる
のは分かってるの.... だけど私は、 
ハイネみたいに強くないし....
ナイトみたいに器用でもない
シズクみたく治癒術を使えるわけじゃないし.... 私はナイトに守って貰いたい
訳じゃない ナイトと対等に並びたいの...
私ナイトに頼られたいの....
ナイトに私が居て良かったって思って貰いたいの....」

我が儘なのは分かってる けど...
自分が情けなくて
気が付けばミーナの瞳から涙が零れ
自分が泣いて居る事に気付く

すると....「馬鹿だなあ...」シズクでは
無い聞き慣れた声がミーナの耳に響く

気が付いた時には大きな腕がミーナの
体を包む
いつの間にかナイトに後ろから抱き締められていた。

「僕は、ミーナが居ないと全然駄目なのに.... いつも僕は君に支えられてるよ」

「ナイト....」ミーナが顔をナイトの方に
向ける。
その目には涙の雫が流れ落ちていた。
ナイトが優しくミーナの目尻に溜まった
涙を指先で拭う

そうして もう一度ミーナを後ろから抱き締め ミーナの耳元で囁く

「大好きだよミーナ 何時までもずっと」
「私だって.....んっっ」ナイトに何か言おうとしていたミーナの口をナイトは
優しく塞ぐ 蕩ける様な甘いキスが二人の
体に浸透して行く

キスをし終わった二人は、お互い見つめ合い 笑い合った。


大好きな君へ 君の側にずっと居たい
君を失いたくないから....

大好きな貴方へ 貴方の隣に並びたい
貴方を助けたいから....




一方その頃ミーナの事をナイトに
任せて共用スペースに戻っていたシズクは
ソファーの上で寝ているハイネの丁度 頭の部分の位置の床に膝を抱えて座っていた。

(私....ミーナに何も言ってあげられなかったなあ....)

きっとミーナはナイトの為に
ナイトはミーナの為に
お互いがお互いを思って口論になってしまっただけなんだ....
お互いの事が大切だから....

シズクは三人の事が好きだ
ミーナの事も ナイトの事も
バインダー局のハロルド局長の事も
職員のマリアさんの事も
ハイネは時々意地悪だけど
それはシズクがおどおどしていてハイネを
いつも怒らせてしまうから....

それにこの前 スープを作った時....

(まぁ不味くはなかったそれなりには
美味かった)

美味しいって言ってくれた
あれは凄く嬉しかった。

ハイネは時々意地悪だけど時々凄く優しい
意地悪された時は嫌いと言ってしまう時も
あるけれど.....

でもやっぱりハイネも皆と同じで好きだ
大切な仲間だ。

でも ミーナがナイトを好きと言う気持ちと 私が皆を好きと言う気持ちは多分
違う

それはきっと恋と呼ばれる物で
シズクはまだ恋と言う物がどう言う物か
よく分かっていなかった。

ふとシズクは、気持ち良さそうに目を瞑って寝ているハイネの顔を見た。

ハイネにも もしかしたら 恋で好きな人が居るかもしれない
分からないけどハイネはそう言う事は自分からは言わないから....

それはとても喜ばしい事で 心から祝福したい事で なのに....

(ハイネにも恋人が出来てしまったら
もう四人で居られ無くなっちゃうのかなあ....)それは、シズクにとっては凄く
寂しい事だった。

シズクは首を振り 自分の思いに蓋をする

たとえ いつかそうなったとしても
今は皆の為に自分に出来る事をしよう

シズクがそう胸の中でそう決意していた時

ハイネも別の意味で葛藤していた。

実は何だかんだでミーナとナイトの事が
気になって居たハイネは目を瞑って寝た振りを決め込んでいた。

そろそろ起き上がって様子を窺おうかと
思っていた矢先 シズクの後ろ姿が
自分の顔近くにあるのに気付き
起きるに起きられずに居た。

(何の地獄だよ これは....)

気を抜くとシズクの長いふわふわした
柔らかそうな髪に手を伸ばしそうに
なるのをぐっと堪え
ソファーの背もたれの方に顔を向け
顔に熱が上がって来るのに耐え
本格的に目を瞑り本気で眠りが来るのを
心の中で願って居た。 ....。

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