Saco

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走れ 走れ その手に襷を渡せば必ず
繋いでくれる。

俺はそれを信じている。

あともうちょっと仲間の腕に襷を掛ける
俺はそれを見届けた後その場にくずおれた。

サポート役の仲間が俺を担ぎ上げ
コースから外してくれる。

俺は椅子に座って肩で喘ぐ様に息をしていた。酸素を口に宛てがい吸う
苦しかった息がすーっと軽くなるのを
感じた。

大丈夫だ 後 俺に出来る事は仲間を
信じて応援するだけ

俺は此処まで来る為に死ぬ程 練習した
自分を信じている。

一緒に練習を乗り越えた仲間達を
信じている。

仲間達との絆を信じている。


そうして体力が戻った俺は、
声が枯れるまで彼らを応援した。
夢中で 頑張れ 頑張れと叫び続けた。

目が眩む様な眩暈に襲われた瞬間
俺達のチームのアンカーが
ゴールテープを切っていた。
俺も仲間達も飛び上がる程の歓声を上げた。

皆でアンカーの仲間に抱き付き
気付けば皆 涙を流していた。

やったあー やったあー
俺達は歓喜の涙を流し続けた。
俺達の努力と練習が報われた。
それがどんなに嬉しい事か
皆言わなくても 言葉にしなくても
分かっていた。

俺達が繋げた 絆の襷は俺達に
勝利を齎してくれた。

ありがとう皆 このチームで練習出来て
このチームで走れて凄く幸せだ
本当にありがとう!! .....。

3/6/2024, 11:54:34 PM