9/7/2023, 10:31:03 AM
手が踊るように絵を描き、花を撫でるように色を塗る。窓越しで盗み見ていたそんな君を、私は憧れて、目指した。君のおかげで舞うことを叶った私の夢。かつて憧れ、今も想い続ける君のように、私は翔び立つ。
『君が踊るように』
7/9/2023, 11:39:11 AM
夜中に不意と目が覚めて、隣に目をやると、これは現実で本当なんだと、すやすやと寝てる君の頬を撫でながら思った。でも、本音を言えば、君とこんな風に触れ合うような仲になるなんて、微塵も想像していなかった。
君と初めて会ったのは数日前。君の第一印象は最悪だった。コンビニから帰る途中にいきなり凸られて、何かと思って振り向いた先に顔を引っ掻かれるし、そのまま買った鯖缶だけを奪って君は逃げていった。
そのときはいきなりなんだと、憤りが募るのを感じたが、激務終わりの一日だったために追いかける気力もなく、腹立たしくともそのまま帰ることしかできなかった。
数日後、また同じコンビニで買い物を終えて、帰ろうとしたときに再び君は現れて、前のように突撃しようとしたけど、今の俺は違う。同じことが起きないよう、しっかりと対策を練ってきた。その名も、チュールあげるから攻撃しないで大作戦。欲しいものは分かっている。ならば、交渉に出るまでだ。
結果、予想外に懐かれた挙句、家までついてきて半ば飼わせるように、家に入ってきたのだ。
全く思いがけないことも起きるものだ。でも悪いとは思っていない。むしろ、俺の当たり前を壊してくれた君に感謝だ。