NoName#ある恋の唄

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10/17/2023, 3:24:14 PM

忘れたくても忘れられない


やっぱりあの顔かな

あっ この娘、そうなんだ。

やられちゃったんだ・・・


って私を観た彼女の顔かな。


あの顔は

同情だったか
憐れみだったか
好奇心だったか
侮蔑だったか

全部混じったあの顔は

私の心を壊してさ

封印している記憶の中で

面白そうに

私をみてる。


私は彼女になり

彼女がわたしになり

私を離してくれないの。




9/29/2023, 2:18:39 PM

静寂に包まれた部屋


あなたと時間を過ごせる時

私は落ち着いて

静かに静かにその部屋にいる


心も頭も

すうっと透明な静かさで。

私が私となって

私であってあなたと、在る。


ひとたびあなたの姿がなくなれば

まずそわそわと世界が崩れ

そしてついには半狂乱となり

あなたを探しに

私は朽ちて壊れていく


そんな静寂に包まれた部屋を

あなたは私にくれるのに

私があなたにあげられるのは



燃え盛る様な

我儘で独占的な

自己愛に満ちた

歪んでしまった愛なんだ



「ごめんね」



静寂な部屋に

私の声が

静かに響いた

9/23/2023, 1:59:13 AM

声がきこえる

あの人の声が

私をちゃんづけで呼んだ


あの人の  

私の名前を呼ぶ声が。


呼んで呼んで  

私を呼んで。 

もっともっと私を呼んで   

お願いだから

行かないで

私の想い出にならないで。


目を閉じると

あの人の笑顔と

私を呼ぶ声と

苦しい時間と 

愛しい時間と


後悔と悲しみと

狂おしい程の欲望と。


呼んで呼んで

私を呼んで

ずっと私を探し続けて。


声がきこえる

私はずっと

夢の中にいる

夢の中で生きていられる


9/21/2023, 1:27:41 PM

秋恋

秋の恋だった

それは。


紅葉が色づく様に。

私は頬を染め

彼の羽織り物をかけてもらい

涼やかな虫の音を聞き


夏が終わってしまったね。と

幸せな気持ちでなげいてみせた


可愛らしいドングリが

ころころころころ落ちてきて

1つ拾ってみたりした



あれだけ沢山落ちていたドングリが

いつの間にかなくなって

数少ないドングリも

車に轢かれて割れている


私とおんなじだ

私の心とおんなじ様に。


秋の恋はそうして終わった


秋の恋だった。

あれは。


ただそれだけの事だった。



9/21/2023, 2:53:41 AM

大事にしたい 


優しい言葉

明るい眼差し

柔らかい態度

落ち着いた所作

余裕のある心

芯のある自分

静かな時間


全ての許し

存在そのものの感謝 


そしてそうでない自分

そして

それも

穏やかに

受け止める

蒼く深い海の様な

何もかも包み込む

言葉を持たない

あたたかい何か。


大事にしたい
大事にする
大事にされている

きっと

わたしも あなたも だれもが。






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