時間よ止まれ
心の底からそう思ったあの数日間
私は灼熱の国で恋に落ち
気持ちの整理をする為に
彼とさよならをする為に
何回も訪れたこの国を
最後にしようと決心してそこに居た。
時計を何度も何度も見ては
残された時間を思った
いま私の周りに眠る子供達は
彼の子では無い。
でも言えるのだ。
あの気持ちは
あの苦しくて切なくて
気が狂いそうな程の心の痛みは
そこまで人を恋慕ったあの経験は
私を確実に変えたのだと。
あの時ほどの
時に対する自分の欲望は
年月を経ても色褪せない
時間よ止まれ、止まってください。
もしかしたらもう1人の私は
彼と止まった時間の中で
笑いあっているのかも知れない
そんな風に思うほどに。
花畑
君の頭の中はお花畑だな
ヤツがそう言った。
はいはい、ありがとうございます。
僕はロマンチストなんです。
って言い返してやった。
その日は1日ムカついていた。
そして今、
君がお花畑に座ってる
とても綺麗ね、連れてきてくれて
ありがとう
って君が言った。
頭の中がふわふわして
とても幸せだ。
今なら奴も許せてしまう。
そうなんです、
僕の頭も心にも、
お花がいっぱいいっぱい咲いていて
ものすごいお花畑なんです。
って笑って言ってしまうかも
そうだそうだ。
こっちの方が僕らしい
そうだ平和が一番だ。
お花畑は綺麗だし。
君もとても綺麗だし。
そして君が大好きだ。
空が泣く
心が壊れる
海が沈む
世界が終わる
息が出来ない
頭が割れる
真っ暗な。
何も見えない
誰かを失うって
こういう事なんだ
自分も失うって
こういう事なんだ
君からのLINE
ものすごく期待してたけど
中身を明けるまでもなく
そうだね。
そうだね。
そうだね。
そうだね。って。
そうだねってそれだけ。
数日間既読にしなかったのは
僕の意地だけど。
きっとそんな事さえ
君はなんとも思っていない
察するとか
空気を読むとか
なんとなくわかるって
そういうけど
それだよね
わかってるんだ
わかっているよ
もういい加減認めないとね
進まないとね
苦しいね
苦しいな
苦しいよ
苦しくて苦しくてたまらないよ
苦しくて苦しくてたまらない、。
命が燃え尽きるまで
ずっと傍にいるよ
なんて。
彼の言葉が死ぬ程嬉しかったの
だから。
あなたが先に逝ってしまって
死ぬ程悲しかった
そんな風に。
沢山沢山私に
色々な感情をくれたあなた
沢山一緒に泣いて
沢山一緒に笑った
私もすっかり歳をとったから
きっともうすぐそばにいけるわ
私達のそんな話
私達のこんな話
孫が聞いたら笑ってた
ロマンチックなのに失礼ね
私はとても幸せでした