NoName

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7/31/2024, 3:32:05 AM

遥か遠くまで見渡せる海のような湖の湖面に
一人静かに佇む少女
その足は僅かに水面に触れていて…

彼女はじっと耳を澄まし
いつか訪れる機会を待ち望みながら
憂を帯びた表情で遠くを見つめている

ポチャン と水の跳ねる音
魚が跳ねたらしい
たったそれだけのことが
いかにも重大なことのように感じる
この不思議な空間に 僕もいたんだ

そう… 僕も居たんだ…

7/30/2024, 12:57:31 AM

僕は君のナイトだ
嵐が来ようと槍が降ろうと
君を必ず護るのが僕の使命だ

だけど君はそれを望まない
隣に並んで和やかに過ごす時間を好む
僕はどうしたらいいのかわからず
いつも困った笑みを浮かべてしまう

平穏と戦争と…
生と死と…
生きた時間の長さが短さが
僕が戸惑う理由なのか

あゝ 同じ景色が見られたら良いのに

7/28/2024, 9:29:26 PM

わたがし片手に

嬉しそうに人混みを抜けていく君

僕はそんな君を見失わないように追いかける

気付けばりんご飴の店の前

両手に花(?)を持った君ははにかんで笑う

僕も大きいのをひとつ買って

りんご飴で乾杯!

デートかどうかも怪しいけれど

君の笑顔を見れただけで全部許せる

簡単で幸せな僕の話

7/27/2024, 12:35:28 PM

こんばんは、今宵は月が綺麗ですね

神様は、想像していたよりも若く
端正な顔立ちの青年だった

鈴虫の声とススキの重なり合う音が
静かな秋の訪れを告げる

…そうですね

そう答えた私は
彼の隣に並び
同じ月を 同じ景色を眺めていた

7/25/2024, 10:45:06 PM

かごの中の鳥は
外の世界をずっと見ていました
どんな時もただただ見ていました
雨の日も大風の日も雷の日も
ただ静かに見ていました

ある日、鳥かごの入り口が開いていました
鳥は一歩、一歩と外の世界へ歩いていきます
その時 ふと 自分に羽根があったことを思い出しました
記憶の限りを尽くして はばたいてみました
ふわりと、体は宙に浮き、どこへでも
行きたいところに飛んで行けるのです

無我夢中で大空へと飛び立っていった一羽の鳥は、
雲の向こうへと優雅に消えていきました

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