1/13/2024, 3:30:29 PM
「ありがとう。いつも俺のために頑張ってくれて。」
そっと、私の頭を撫でる知らない男性。
“ ピピピ!”
そこで目覚ましがなる。
夕方、彼の為に夕食を作っていた。
「まだ、出ないのか。のろま。」
「ごめんね。遅くなって。」
私は急いで料理を置いていく。
「薬味、これは無いのか?」
「早く出せって言われたから、無しにしたよ?」
「は?口答えするな。やり直せ。」
“ バシッ”
頬を叩かれる。
(はは、夢を見ていたい。)
そう、思った。
11/10/2023, 3:42:35 AM
脳裏によぎったのは、最悪の状況だった。
僕は急いで家路に就く。
玄関は閉まっていた。
(心配しすぎだったかな…。)
鍵を開けると、そこには変わり果てた
娘の姿が横たわっていた。
11/8/2023, 3:45:38 AM
⟬ ガシャーン⟭
「貴方と私、何が同じなの?」
彼女は持っていたグラスを床へ投げ捨てた。
「待って!怒らないで!」
僕は彼女を抱きしめる。
「大丈夫だから…僕が居るから。ずっときみのそばに…」
「嘘よ!穢らわしい!触らないで頂戴!!」
10/27/2023, 11:59:57 AM
「ただいま」
数日ぶりに出張から帰ってきた彼。
「おかえり。大変だったでしょう。久々に何が食べたい?」
彼を労う私。
「うーん…生姜焼きかな。」
そう答えて洗面台に向かう彼。
私は知っている。
彼が泊まったホテルのシャンプーは
ふんわりと紅茶の香りがする。
その時の彼の香りは
甘くて深い香りがした。
10/25/2023, 3:36:55 AM
俺は、彼女の部屋のドアを開けようと
ドアノブに手をかける。
スーツのシャツが掴まれ、立ち止まる。
「行かないで…」
と弱々しい声が後ろから聞こえたが、俺はその場を後にした。
彼女と会ったのは、それが最後だった。