響くカーテンコール
立ち上がり拍手を送る観客
応えるように礼をする演者
カーテンを隔てて二つに分かれた世界
布切れ一枚で世界が変わるなんて
とても律儀な世の中だ。
拍手が鳴り止むまで
この幕は開き続ける
が、新しい物語が始まるのは
まだ先のことだった
お題を振られた時、まずはそこから連想される言葉を書き出していく。
青く深く。
分解すると、「青い」と「深い」この2つに分けられる。
この場合、青いものを探す。
空、海。この2つは深いという言葉にも関連がある。
他にも、地球やサファイア。見た目で「あ、青いものだ」と思うようなものは無数にある。
面白いところで言うと、野菜や、未熟なやつを指して「まだまだ青いな」なんて言い方もする。
その場合、深いとはちょっと意味が合わない。
他の投稿を見るとすれば、このお題に挑んだ多くの作品が出てくるからこそ、私は以上にあげたようなお題で考えることを避けたい。
ひとつくらい特異なものがないと面白くないだろう。
いや、本音を言うならば、少し特異にして他のものと被らないようにしないと、拙い私の文章では勝ち目がない。
逃げの一手で特異を選んだ。
物書きとして青い私が考えた、
深い意味を持たせた字の羅列。
私の考えたこの短文が、皆に受け入れられる日が来ることを切に願う。
青く深く。
私なりの解釈をここに記す。
外を知らない僕は、自由になりたかった。
気がついた時にはこの箱から出られない生活だった。
窓から見える外の光景には毎日目が奪われた。
遠くに見える青い空。
自由に羽ばたく鳥達。
きっとこの箱の外にはまだ見ぬ世界がたくさんあるのだろう。
出たい。そして見てみたい。
僕が知らない世界を。
全ての事象をこの目で見たい。
好奇心は抑えられず、計画を立てた。
そして一瞬の隙、箱の内側と外の世界を隔てる扉が開いた数秒。
懸命に足を回して外に飛び出した。
まだ見ぬ世界へ、僕は一歩を踏み出した。
と、同時に鈍い音が耳を刺し、僕の体は宙に舞った。
そのまま空へ飛び上がる。
すごい。
僕は空も飛べたんだ。
空はこんなにも遠いのに
その空をも超えて宇宙に行こうとする。
人の飽くなき好奇心は末恐ろしい。
青く澄んだ空を超えて
人が生きられない宇宙に飛び出す。
遠いと思った空を超えて
足元に空を感じ、太陽系を超えて。
違う星に降り立つ。
そこでまた呟くだろう。
空はこんなにも遠いのに。
大きくなったらプロ野球選手になりたい!
子どもの夢は無限大だ。
頑張ればきっとなれる。
今でもそう思っている。
夢が大きくなるにつれ、
乗り越える壁は大きい。
大きい壁を乗り越えて、
達成感のまま掴んだ夢。
叶った夢はただのゴミ。
燃え尽きた燃えカスは、
気力なく風に吹かれた。
なぜなりたかったんだ。
なにが僕を駆り立てた。
どこで熱量をなくした。
誰が影響をもたらした。
いつから目指していた。
どうやって再起するか。
この夢を忘れた大人は。