目が覚めると、ベッドの中で大きな虫に変わっているのに気がついた
という「変身」の有名な冒頭
眠りから目覚めまで、この意識できない時間が、想像を掻き立てるのか
目を覚ましたら、世界が!とかね
本当に状況が変わっていたら冷静でいれるのかな
王子様のキスで目を覚ましたら、「まあ、ステキ」とか姫様、余裕ですね
昨日と変わらぬ毎日が始まる「目覚め」で私には十分です
私の当たり前が、あなたの当たり前でない
こんな単純なことをどうしてすぐに忘れてしまうのだろう
私は、私の気持ち、私の基準でしか物事を測っていない
測りたくても私というフィルターを通らないで判断する方法なんてない
だから、私にとって当たり前なら、みんなにとっても当たり前、そんなはずないのにね
すぐに忘れてあなたを責めてしまう
あなたが私の思い通りにしないから
あなたが私の当り前をできないから
違うの
私とあなた、私とみんな、一人ひとり違う
この当たり前が一番大事
人類が電力を手にしてから、通りには街灯が置かれ、家々からは生活の灯りが漏れる。ネオンがきらめく繁華街はついには不夜城とまで呼ばれる。
光が強ければ、闇もまた濃くなると言われたりもするが、夜の闇はその居場所を削られてゆくばかり。
それでは、濃くなった闇とは、人の心か。
もちろん、そんなことはないのだろう。
けれど、太陽の下より、人工の灯りの下で、人の欲望が刺激されている気がする
笹飾りの短冊に子供の字で「サンタさんにあいたい」と書いてあったのを見た。
分かるよ。
七夕よりクリスマスの方がいいよな。
笹に短冊よりツリーの飾り付け方が盛り上がるよな。
願い事を書くより、プレゼントがいいよな。
織姫と彦星が出会うかなんかより、サンタさんに会ってプレゼントをお願いする方が重大だ。
七夕の良いとこは、きっと子供たちの無邪気な願いを短冊から覗き見れることなんだろな
私ははっきりと言える
彼は最高の友人だった
だが、思い出の中にしかいない彼では、くだらない話ができる今の知り合いにも及ばない
私はまだ思い出に生きる住人ではなく、慌ただしい毎日を乗り切るだけの迷い人なのだろう