#カレンダー
私はカレンダー通りに過ごすことができない。
カレンダー通りに生きるなんて、自分で自分の首を締め付けて閉まっているようで。
カレンダー通りに生きるなんて、誰かに人生を支配されているようで。
どうしても、その通りに生きることはできないのだ。
気ままに行きたい。流れる雨のように。
さて、今日はどんな一日になるのかな。
役に立たない人間だって、私。
何も出来ない、ゴミクズみたいな人間だって。
いつもいつも、人会う度に。
軽蔑の目を向けてくる。
あの人たちが、大嫌い。
そして、あの人たちが嫌いな私も、私のことが大っ嫌いだったりする。
私は私。世界に1人。
そうだとしても、自分のことすら好きになれない。
変なのかな。おかしいのかな。
考える意味、あるかなぁ。
#世界に1つだけ
たった、それだけのこと。
目が合っただけ、なんだけど。
私の胸は、びっくりするほどの幸福感と、もどかしい気持ちと、少しの痛みに襲われた。
電流が流れたみたい。という表現がピッタリだ。
あの人は誰なんだろう、話してみたい、なんて感情が頭をよぎる。
なんてことだ。きっと私はあの人を好きになってしまった。
しかも入学式前の、学校の廊下で。
こんな体験なんて漫画の中だけだと思ってたのに。
どうしよう、同じクラスだったら…嬉しいけど…
少しだけ期待しながら自分の割り当てられた教室に向かう。
緊張しつつ、自分の席を見つけて荷物を整理していると
「……えっ」
教室のドアから、目が合ったあの人が入ってきた。
私の小さな声は教室内の騒がしい声にかき消され、少しほっとした。けど。
初日から、こんなにいい事があっていいのだろうか。
どうかこの気持ちが1年のうちに伝えられますように。と願って。
私は1人、密かに決意するのだった。
#胸の鼓動
夏の匂い、海の音。
浜辺に流れるたくさんの貝殻。
私は海に行くと、毎回一つだけ貝殻を持って帰る。
四つ葉のクローバーと目が合うように、特別な貝殻と目が合って。
それがその日の宝物になる。なんだかとっても素敵じゃないかな。
海にはたまにしか行けない。
だから貝殻を探すことは楽しみであり、出会いのひとつにもなっていく。
今年も海、きれいだったなぁ。
#貝殻
どうしたものか。
開くか、開かないか。
今すぐにでも開いて返事をした方がいいのは分かっている。しかし、驚く程に返したくない。
しかも、「一生のお願いなんだけど」から始まっている文章だ。
開いていいことなんてある訳ない。
でも返さないとそれはそれで良くない……
私は数分画面を見つめて一つの案を思いついた。
長押ししてトーク画面を見よう!
と、意を決して液晶をタップした。が。
勢いで既読をつけてしまった。
……なんて返そう。
#開けないLINE