8.1 明日、もし晴れたら
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最近は雨が多い。梅雨明けしたって言うのに天気が荒れるのは辞めて欲しい。
髪だってうねるし、おかげでビジュ最悪だよー、何となく気分も下がる感じがするし、外にだって出れないからいいことなんて一つもない。
つまんないなー、なんかチャレンジでもしてみようかな、でもすることなんてないし……。
んーーーー。
あっ。いいこと考えちゃった、笑
明日、もし晴れたら大好きな君に告白する。
「天気予報でもみよっ。」
「明日の○○では、豪雨が予想されます。外出の際には必ず傘を持って行くようにお願いします。」
……まぁ、「もし」、の話ね。
7.31 だから、一人でいたい。
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「優しいね」
「可愛い!」
「いつもありがとう」
「一緒にいると楽しい!」
また今日も嘘をつく。
思ってもいない言葉を口にして愛想を振りまく。そうすればみんな喜ぶ。
でも、なんだかそれも疲れてきた。
関わるのが面倒くさい。喋るのも嫌。
なんて言えるはずもなくまた一日を過ごす。
「ねぇ、今度家に行ってもいい?お泊まり会したい!」
「ごめんね、それは難しいかも、」
自分という一人の人間を守るため、だから、家くらいは一人でいたい。
7.31 澄んだ瞳
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彼女のあの何を考えて何を目的としているか分からない、ただ一人で遠くを見つめる瞳が好きだった。
でも直接話したいとか、触れたいとかそういう感情は湧かなかった。あまり彼女の話を聞かないのもあってどんな人か見当つかなかった。
「なぁ、○○さんって知ってる?いつも一人でいる色白でめっちゃ綺麗な女の人。」
「誰だ?聞いたことないな。」
おかしいな、ここじゃ全く見ないほどの美人だからこいつの耳になら絶対入ってるのに。なんて考えていながら友達に話していた。
「あっ。」
その時ちょうど彼女が通り掛かる。それにしても綺麗だ。あんなに綺麗なら男が、いや女までも寄ってくるんじゃないのか?
「ほら!あの人だよ!」
「はあ?笑あそこは誰もいねえよ笑何見えてんだよ笑」
そこでようやく気づいた。
もしかしたら、話したい、触れたいと思わなかったのではなくて
話せない、触れられない相手が好きだったのかもな。