誰にも言えない秘密はあるか。
実は今日、
起床したてにベッドの上でほし芋を食べてしまった。
しかも、いっぺんに四切れも。
ほし芋って結構お高いのに寝起きの雑な状態で食べてしまった。ベッドの上で。
しかも、いっぺんに四切れも……。
A secret makes a woman woman.
「女は秘密を着飾って美しくなるんだから。」
ベルモット姐さんの言葉である。
私のほし芋もBig secretであり、
私を美しく着飾る秘密のひとつである。
すきになる ということは
心を ちぎってあげるのか
だから こんなに痛いのか
工藤直子「痛い」
好きになるときも痛い
好きでなくなるときも痛い
無垢なもの。
私が知り得るもので最も無垢なものとはなんだろう。
そうだ。子犬だ。
子犬のおめめだ。
子犬のおめめは無垢である。まことに純粋無垢である。
あんなにもうるうるできゅるきゅるできゃわわなものを他に知らない。
お犬様は良い。
汚れなき美しさを持つ子犬ちゃんはもちろん、
知恵を付けて聡明とも小賢しいとも言える成犬さんも良い。
かわいい。全てのお犬様よ、幸せであれ。
いぬ、かわいい……、
いぬ、もふりたい……。
人生とは、終わりなき旅である。
「終わりなき旅」……。
「終わりなき旅」か……。
旅の醍醐味とは
ようやく帰ってこられた我が家への安堵感、だと私は思う。
それなのに終わりがないのはつらい。
旅は楽しいうちに数日で終えてさっさと家に帰りたい。
今ここに宣言する。
人生とは、「刹那的な家でのゴロゴロ」である。
「終わりなき旅」の対義語だ。今考えた。少し格好悪いな。
終わりなき旅はほどほどにして、ゆっくり家で休もう。
何も探さなくていい。私達は生きてるだけで百点満点だ。
「ごめんねごめんね〜」
軽やかな彼の声が脳内でこだまする。
そう、カミナリのまなぶくんである。
私の仕事は、大まかに言うと接客業だ。
接客業ではこちらにまっったく非がなくても一応謝らなければならない時がある。腹立たしいことだ。
そういう時に私の脳内でまなぶくんが叫んでくれるのだ。
目の前にいる人間の形をした理不尽の塊を脳内でおちょくるといくらか溜飲も下がる。
まなぶくん、ありがとう。
あなたの決め台詞に私は助けられている。
しかし私のメンタル維持のために消費してしまっている。
まなぶくん、ごめんね。