人生とは、終わりなき旅である。
「終わりなき旅」……。
「終わりなき旅」か……。
旅の醍醐味とは
ようやく帰ってこられた我が家への安堵感、だと私は思う。
それなのに終わりがないのはつらい。
旅は楽しいうちに数日で終えてさっさと家に帰りたい。
今ここに宣言する。
人生とは、「刹那的な家でのゴロゴロ」である。
「終わりなき旅」の対義語だ。今考えた。少し格好悪いな。
終わりなき旅はほどほどにして、ゆっくり家で休もう。
何も探さなくていい。私達は生きてるだけで百点満点だ。
「ごめんねごめんね〜」
軽やかな彼の声が脳内でこだまする。
そう、カミナリのまなぶくんである。
私の仕事は、大まかに言うと接客業だ。
接客業ではこちらにまっったく非がなくても一応謝らなければならない時がある。腹立たしいことだ。
そういう時に私の脳内でまなぶくんが叫んでくれるのだ。
目の前にいる人間の形をした理不尽の塊を脳内でおちょくるといくらか溜飲も下がる。
まなぶくん、ありがとう。
あなたの決め台詞に私は助けられている。
しかし私のメンタル維持のために消費してしまっている。
まなぶくん、ごめんね。
半袖を着ることは、夏が来たことを受け入れる、
ということだと思う。
私は夏が好きではない。何故かというと、暑いから。
だから「少し暑くなってきた」程度では半袖を着たくない。
夏を受け入れたくないのだ。
私はまだ長袖を着ている。つまりまだ夏になっていない。
まだ夏になっていないまだ夏になっていない。自分に暗示をかける。
ここしばらくは夏が幅を効かせすぎてはいないか。
春と秋は夏に対して強く怒りを表してもいい。
自分たちの季節に食い込んでくるなと。言ってやってくれ。
今はまだ5月。
暑い日もあったが、まだ半袖は出していない。
そしてこれからは梅雨だ。もうしばらくは長袖でいいだろう。
梅雨の夕方って結構冷えるし。
夏に対する私の抵抗は続く。