【あなたがいたから】
飲みすぎた
あなたがいたから
明らかな下心と
微かな期待
スルスルと
意思が有り、動く糸の様に
あなたは遠ざかる
嫌われた訳ではないと
自身をなだめるように
一人酒を浴び涙した
【落下】
信じ難い事に、
私は上空にて誕生した。
その後はただ落下していくのみ。
身体の向きを変えながら。
落下する事や地面が近づく事に恐怖は無かった。
それで死ぬ事は無いと本能的理解があったからだ。
着地後、仲間が次々降ってくる。
隣に着地した彼とは仲良くなれそうだ。
私の頭上に着地した女の子は、真四角だった。
仲間達でこの世界の隅から隅まで埋まった時
私の半分が消え、隣の彼も半分消えた。
間もなくして私は、おそらく隣の彼もだろう
その全てを失った。
何故私達は生まれ、消えたのか。
理解する前に生涯を終えた。
異世界からこちらを眺め
どうやら意図的に私達を消した生物は
この無慈悲な世界を
テトリスと呼んだ。
【未来】
見知れた顔の教師が
夢の中でも
不機嫌そうに教壇に立つ
眉間にシワを寄せ
怒った表情か
真顔か
未来は明るいと大人は言うけど
その未来とは何年後の話なのか
眉間にシワを寄せ
怒った表情か
真顔か
そうではない未来に
僕は居るのか?
【街】
観覧車
遠くに見える街は
僕には大きかった。
母を置き去った故郷は
遠くも心はそこにあった。
観覧車
遠くに見える街で
僕は仕事に明け暮れた。
母を置き去った故郷は
遠くも心はそこにあった。
観覧車
遠くに見える街に
護るものを見つけた。
母を置き去った故郷は
遠くも心はそこにあった。
観覧車
遠くに見える街を
妻と子と眺め笑う。
母を置き去った故郷に
想いを寄せて帰省する。
観覧車
ゆるりと
流れる時と人
ゆっくりゆっくり
出会い、繋がる。
【やりたいこと】
毎日
毎日
出されたお題に対して
文字を紡ぎたい
脳内を言葉がぐるぐる
好きな言葉が見つかる
綺麗な詩に仕上がり
脳内を詩がぐるりぐるり
楽しいアプリを見つけた