【朝日の温もり】
随分と長い眠りに落ちていた。
夢を見ていた気がするが内容は覚えていない。
何だか不快な感覚だけが残る。
あぁ。納得出来ない仕事をこなす日々だ。
もっと真っ直ぐ向き合えば仕事が楽しいと言えるのだろうか。
起きなきゃ。
おはよう。
カーテンを開ける。
窓も開ける。
いい天気だ。
チカチカと光る空気と名前も知らない朝の匂い。
…何だか、今日は、
今日に限っては頑張れそうだ。
【世界の終わりに君と】
息を吐く。
まだまだ、息を吐く。
息を吐ききると、体内に傾れ込む酸素を肺が迎え入れる。
生きろという事か?
休日は、1日の大半をベッドで過ごす。
後悔の中夜道を歩く。夜の匂いなのか風なのか、細胞が働き出す感覚が心地良い。
生きる悦びを訴えているのか?
どうやら僕の身体は本能的に生きようとしていて、生き延びる事を前提に世界を見ている。
まだそちらへは逝けそうにありません。
君と迎えたかった世界の終わりを独りで迎えたとして、その後そちらの世界で抱き合う事は可能ですか?
【最悪】
どこでもドアをどう使う?
仕事の出来る先輩が聞く。
……女湯覗く、ですかね。
ウケを狙ってみた。少しウケた。
俺だったら、莫大な資産を貴方の国にもたらします。と大統領に売り出すよ。
これが正解だよ。という先輩の顔に、
そんなガチな答え用意してたんですか?という顔を返す。
じゃあ、ガチなやつ考えてみる。
全部犯罪じゃねーか。
どこでもドア、便利過ぎて最悪な使い方ばかり思いつく。
ガチで考えちゃ駄目なやつだったか。
…女湯覗くのも犯罪じゃねーか。
兄は漫画の影響でバスケを始めた
僕は兄に憧れバスケを始めた
8年程続けた
キャプテンを任された。
弱小チームのキャプテンだ。
憧れた兄の背中は遠く、キャリアの割に合わない実力のまま現役を終えた。
とはいえキャプテンとして仲間を導き、声を出し、シュートの精度を磨き続けた8年間だった。
やる気を出せ!声を出せ!弱小チームのキャプテンらしい台詞を体育館に響かせた。
秘密だが、僕はバスケがそんなに好きじゃない。
陸上競技が大好きだ。