お題『今を生きる』

今、確かに生きた。
その1秒を、駆け抜けた。
それでいいのだ。
止まったって、いい。
その一瞬が光れば、それでいいのだ。

お題『飛べ』

飛べなんて急に言われても無理だよ。
失敗したら、落っこちちゃうじゃないか。
怪我をするかもしれないよ。
僕はそんなの嫌だ。

お題『special day』

特別な日っていつだろうか。
昨日も、明日も、今日も、同じ日なんてない。
いつだって特別な日。

お題『揺れる木陰』

ゆらゆら。
私の腕にチラチラと光が降る。
さあさあ。
葉が擦れ合う音が耳に届く。
きぃい。
頭上の枝が威嚇した。

お題『真昼の夢』

突っ伏していた。どこかふわふわと、足が浮くような。

遠くで、現代文の先生の声が聞こえる。

何を言っているのかは分からないが、どうせ赤線を引いてこの文章がなにを表しているのか、という感じのものだろう。

だんだん自分と世界が曖昧になり、今自分がどこにいるのかもどうでも良くなっていく。
ノートをめくる音や、消しゴムを消した時にがたつく机の音が聞こえる。
世界に溶けていく。
じわじわと、とけていく。