ツユクサ

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3/19/2025, 2:08:39 PM

お題『どこ?』

──どこ?
……今、隣から、聞こえてはいけない言葉が聞こえた気がした。
いや、これが、一緒に来て手探りの旅をこいつとしているなら、仕方ねえよな、となるのだが。

「……案内役やるって言ったのお前だろ。」
「たはは。いけると思ったんだけどな。」

呑気にそう笑う友人。お前の身ぐるみ剥いでここに置き去りにして、迷わせてやろうか、路頭に。

「お前が分からなくなったらおしまいだろ。お前の地元だよね!?」
「三ヶ月居たよ。」
「お前よくそれで地元とか言えたね!?」

もう地元の人に謝れよ。

思わず本当に頭を抱えてしまった。それなのに、隣のこいつは「あはは」と笑っている。

「まあまあ、ね、のんびり行こうぜ。迷うのも楽しいじゃん。時間決まってる訳じゃないでしょ?」
「まあ、そうだけどさあ…こう、不安になるって言うか…。」
「大丈夫!」
根拠の無い大丈夫に、ため息をついた。しかし、どこが心にぽっと、灯るものもあって。

「何が大丈夫なんだかな…。」
そう言いつつ、肩を並べて、整備されていない砂利道を歩いた。

3/18/2025, 1:51:31 PM

お題『大好き』

あなたが大好き。

あなたがどんなに綺麗でも、醜くても。
何が好きでも、嫌いでも。
何をされると嬉しくても、悲しくても。
どんな過去があろうとも。
私をどう思っても、世界があなたをどう思っても、
きっと私はあなたに大好きと伝える。

だって、「私は」あなたが好きだから。
そこに誰かなんていらない。

大好きよ、

3/17/2025, 11:05:25 AM

お題『叶わぬ夢』

自分にとって高すぎる崖に咲く花は、叶わぬ夢。

叶わない夢なんてないと言うが、手段を選ばなければ、という話だ。
どうしても叶わぬ夢というものは、ある、と思う。

しかし、それで悲観することはない。夢というものは、叶ってしまえば夢ではなくなるからだ。

3/16/2025, 1:57:10 PM

お題『花の香りとともに』


花が匂い立つ。
君がやってきた香りがする。
花を携えながら、あたたかな日差しを背負って、憂鬱な気配を漂わせ、新緑色のよく似合う、君がきた。
僕はその名前を知っている。
はじめまして、春。

3/15/2025, 1:53:33 PM

お題『心のざわめき』

心が喋りたがっている。

「困る」
「不安だ」
「でも少し、期待してる。」

都合のいい方へ状況が変わらないかなとか、誰かが代わってくれないかな、とか。
そんな心の言葉。

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