#34「いつまでも」
いつまでも変わらないね。
部屋の匂いも、海の碧さも。
いつまでも変わらないで。
君の匂いも、君の白さも。
いつまでも続かないの。
花瓶の花も、僕らの命も。
いつまでも変わらないで。
君のその心も、ねぇ、本当に──。
お題:変わらないものはない
#33「聖夜、妬み」
ああ、今頃街じゃあ幸せそうな顔がうろうろ浮ついてんだろうなぁ。無駄に明るい雰囲気の中、馬鹿みたいに騒いでんだろうなぁ。そいつら皆、消えてしまえばいいのにと舌を打つ。燃えるような街の灯りに、本当に火を点けてやりたいと思う。
窓の外の異世界に俺は胡座をかいたまま、カップラーメンの残りを啜った。
お題:クリスマスの過ごし方
#32「欲しいもの」
幼い頃は、クリスマス・イブの夜、寝る前に、サンタさんへの手紙を書いて、楽しみにそれを待っていたものです。ゲームのカセットやら、色鉛筆やら、電子ピアノやら、他にもいろいろと。
そうやって、昔は欲しいものが溢れるほどあったんですけど、今は違います。「欲しいものは何?」と聞かれて、ぱっと思い浮かぶものが、無いんです。
幼い頃は、遠慮のひとつもなしに、そのとき欲しいものをただ突発的に言っていたからその有様なんでしょうけど、大人になると、値段のことだとか、将来も使えるかどうかとか、そういうことをいろいろ考えちゃうんですよね。
プレゼントに、金とか、愛とか、そういう現実的なものを挙げてしまいます。もう歳ですね。
お題:イブの夜
#31「誕生日プレゼント」
誕生日に受け取るプレゼントの数が、歳を重ねるたびに減っていくのは、こんなにも悲しいものなのか。
お題:プレゼント
#30 俳句
想い出に ゆずの匂いや 染め合ひて
ゆずの花言葉「恋のため息」
お題:ゆずの香り