〚陰絵〛
彼が昔、僕に見せてくれた。
夜、ひとつの灯をつけて。
様々な絵を見せてくれる。
そんなすてきな笑顔で、たのしそうに。
絵を見せてくれる彼が僕にとって、これが本当の
灯なんじゃないかと想う。
彼の笑顔に救われた。
病んでるわけじゃないけれど。
なぜか、彼の笑顔をみたり想いだすと。
悩んでいたことも全て消え去ってしまうんだ。
僕の絵もみてよ。
お花で描いたんだ。
あしたもすてきな日になりますように。
〚物語の始まり〛
僕の人生が始まるのは遅かったのかもしれない。
彼と会うまでは。
でも、自覚してないだけで。
本当はもっともっと前から、人生という物語は
始まっていたのかもしれない。
君の声を聴かせて。
朝目覚めれば、1日の物語が始まっている。
緑色の葉と青色の空が僕を起こす。
彼が言った。
"1日の物語は、君のもの。
だからだれも手出しはしないさ。"
それがもし嘘だというのなら。
僕は、だれを信じればいいのか。
どうすればいいかもまだ僕にはわからない。
でも僕は、あの人に言われたとおりにするよ。
僕を信じるんだ。
宇宙を信じるようにね。
あしたもすてきな日になりますように。
〚静かな情熱〛
あつい風ふき、カーテンが揺れ。
僕のこころが動かされ。
お花もおなじように風に動かされる。
あしたもすてきな日になりますように。
〚遠くの声〛
彼の声も僕には聴こえなく。
本当は聴こえるはずの僕の声。
聴こえないふりをして。
ひとりでごめんと慰める。
大丈夫だと想っていても、本当はそんなこと
想っていない。
ただ大丈夫そうに見せているだけ。
人間はいつもそう。
大丈夫そうにみえて、本当は反対だったり。
意見に同意しても、本当はぜんぜん違う意見の
方がすきだったり。
ただそうやって見せているだけなのかもしれない。
あしたもすてきな日になりますように。
〚春恋〛
ずっとすきだった。
あの人がいたから、僕は毎日がしあわせのよう
だと想えた。
例え、春空が暗くても輝いてた。
まるで彼は太陽のようだった。
勉強もスポーツもできて、皆から好かれていた。
そんな人気者な彼がすきだった。
それでもぼくらは同性だったよ。
今じゃ、同性恋愛を許してくれる人がおおく
なったけれど。
前はそんな許すなんて言葉は存在しなかった。
僕がしらないだけかな。
あしたもすてきな日になりますように。