〚春恋〛
ずっとすきだった。
あの人がいたから、僕は毎日がしあわせのよう
だと想えた。
例え、春空が暗くても輝いてた。
まるで彼は太陽のようだった。
勉強もスポーツもできて、皆から好かれていた。
そんな人気者な彼がすきだった。
それでもぼくらは同性だったよ。
今じゃ、同性恋愛を許してくれる人がおおく
なったけれど。
前はそんな許すなんて言葉は存在しなかった。
僕がしらないだけかな。
あしたもすてきな日になりますように。
〚未来図〛
あの人が僕を迎えにいくと約束したけれど。
あの人が来る気配もないし。
僕から日々、行かなきゃなと想うときもある。
迎えに来てくれるはずだった。
でも、彼は自害して亡くなったよ。
僕より先に。
彼のおとうさん、そして僕の元おとうさんと
ぼくらは喧嘩してしまった。
まだ同性恋愛が許されていなかったから。
ふつうに過ごしたいのに。
異性をすきになれない。
あしたもすてきな日になりますように。
〚ひとひら〛
空をみあげれば。
1枚の花びら。
あの人が亡くなる前、僕に告げた。
"花びらもいつかはなくなる、ぼくらもいつか
この世からいなくなるだろう。そのときは、
俺が君をみつける、だから君は僕の名前を
覚えておいて。"
忘れるわけない人生でいちばんすきな人。
あの日はまだ。
同性恋愛は許させれていなかった。
僕の生きている時代も、同性恋愛は許されて
いないのかもしれない。
あしたもすてきな日になりますように。
〚風景〛
緑色で隠れていた。
あの人の家は山奥で。
だれも知らない隠れ家のようだった。
それでも家の内装は、西洋のようで綺麗な夕焼け
と家具や壁紙が眼に映る。
あの人がいたからこそ、綺麗にみえていた。
あしたもすてきな日になりますように。
〚君と僕〛
人は僕がみえない。
そう気づいたのは、お花に触れれなくなった頃
からだ。
朝いちばんに、学校の庭のお花に水をあげていた。
そうすると専科の先生が、僕に声をかけずにただ
通り過ぎていく。
前までは、声をかけていてくれたのに。
お花に触れようとしたとき。
近くに置いてあるばけつに入っていた水が。
_ばっしゃーん_
と地面に飛び散った。
先生が慌てて、掃除道具をもってくる。
掃除道具が僕を突き刺す。
あしたもすてきな日になりますように。