SHADOW (めちゃくちゃ不定期)

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7/15/2024, 10:51:09 AM

終わりにしよう

『もう終わりにしよう…神谷…。』
そう言って、悲しそうに俺の方を向く。
「なんでそんな事言うの…?仁くんは俺のこと嫌いになったの…?ねぇ…仁くんが嫌だって思った所、直すから…お願いだから別れないで…。俺から離れないで…。俺を嫌いにならないで…。」
俺は仁くんに縋り付く。
仁くんは俺を、貶すような表情で見下ろす。
そんな表情…今まで見た事ないよ。
本当に俺のこと嫌いになったの…?
涙でぐちゃぐちゃになった俺を見て、仁くんは俺の前にしゃがみ、一切れの紙を渡す。
『はい、これ。これが最後。』
俺は渡された紙を開く。

【★ドッキリ大成功!★】

「はぁ⁉︎」
俺から間抜けな声が漏れた。
流れていた涙は引っ込んでいた。
此処まで心臓に悪いドッキリは初めて受けた。
俺は紙切れから目を離し、仁くんの顔を見た。
仁くんは、俺の反応が面白かったのか笑っていた。
俺は少しの怒りと、呆れが同時に訪れた。
俺は服の袖で涙の跡を拭くと、立ち上がって仁くんを力強く抱きしめた。
仁くんは驚いていたが、俺の頭を優しく撫でた。
「仁くん。もうあんなドッキリしないでね。心臓に悪いし、本気で仁くんに嫌われたのかと思った!」
俺が怒って言っても、仁くんは笑って謝る。
『ごめんってw本当に騙されるとは思わなかったからさ。もうしないって。多分w』
「多分ってwもうっw!」
俺はそんな仁くんが愛おしくて、大好きだ。
これからも仁くんの隣に居たいな。

7/11/2024, 11:31:56 AM

1件のLINE

ピコン
スマホから音が鳴った。気になりスマホを手に取る。
スマホの画面には…

明日香
ねぇ…いつになったら、彼女と別れて私と付き合ってくれるの?

絶望した。
なんで?私を裏切るようなことするの?
このアイコンの明日香って私の友達。
もう彼を許さない…

7/8/2024, 1:03:31 AM

七夕

今日は彼に会える日だ。
何時もよりも可愛くいたい。だって...毎日会える訳ではない。毎日連絡を取れる事もない。こっそり会える日なんだよね。
え?何でそうなってるかって?
訳アリなんだよね...。
ん?お前は織姫なんかって?
そんなもんだよ。
まぁ...織姫様みたいな役職ではないよ。
ただの一般人。
だったら毎日会えるわ、連絡取れるわ...
って思うでしょ?
そうとは限りないよ。
私は“一般人”
彼は“貴族”みたいな役職の人なんだよね。
だから監視も厳しいんだって...。
だけどね、監視ばかりは可哀想だからって、七夕の日だけ自由の身になれるんだって!だからこっそり会いに来てくれるんだ!
え?お前からは行かないのか?って?
行きたいのはあるよ。
だけど私は“足”が生まれた時から悪いんだ。
だから車椅子生活。最初は仲良くできてたんだけど、彼の親とかが「そんな気持ち悪人とは一緒にいちゃダメ」って言って引き剥がされちゃったんだよね...。
あ!そろそろ来たみたい!
じゃぁね!彼と一緒にいれる時間を大切にしたいから、また来年私に会いに来てね。















遅刻した〜!七夕に投稿したかった💦

6/29/2024, 9:09:57 AM



「あ゛づ い゛〜」
そう言いながら、図書館に涼しみに行く。
放課後のこの時間は人がいない為、涼しむ為の最高のスポットだ。
今日もいつも通りに涼しみに行くと…先客が居た。
(あっ…人居たのに気が付かなかった…。)
先客は…中性的だ。
その中性的なその子は
透き通るような白い肌
綺麗な黒髪ストレート
顔は半分マスクで隠れて見えない。
俺はそんな人に心を奪われた。
その人は俺の声に気が付くと、本から顔を上げてこちらを見た。
俺を見る瞳はルビーの様な輝きをしていた。
『えっと…クーラー強めましょうか…?』
そう言ってリモコンに手を伸ばそうとしていた。
「あ!いや!大丈夫だよ!」
そう言ってその子を制す。
『あっ…そうですか。もし下げて欲しかったら、下げますよ。』
柔らかい表情でそう答えた。
俺はなんとなく気まずくなり、適当に本を取り少し離れた場所に座る。
俺は本を読んでいる振りをして、その子を眺める。

(嗚呼…やっぱり“好き”だなぁ…。
これが世に言う“一目惚れ”ってやつかもなぁ…)

また明日も居るのかな……

俺はほんの少し、夏の暑さに感謝した。

6/26/2024, 10:55:10 AM

君と最後に会った日

⚠️注意⚠️
死ネタ
苦手な方は見ないでね💦

「なぁ…。そろそろ帰ったらどうだ?明日も早いんだろ?」
俺がそう言うと君は、『もうそんな時間なの〜まだ仁君と一緒に居たいよ〜』
そう言いながらも、君は立ち上がって玄関に向かう。
俺は君を玄関まで見送る事にした。
君はグダグダ文句を言いつつ、靴紐を結び立ち上がった。君は寂しそうに俺の方を向いて言う。
『また来てもいいよね?』
俺は迷わず答える。
「勿論だよ。何時でも来ていいよ。まぁ俺が空いてる時にな?」
そう言って、俺は君に口付けをする。
普段俺からしないから、少し赤面している君が愛おしい。「じゃ、またな」
そう言って君を送り出した。

居なくなった後、俺は準備を済ませる。
俺はシャワーを浴びて、君がくれたお気に入りの服を着る。身体に付いた跡を隠すため…。
そして目元の隈をファンデーションで隠す。
一通りの準備を済ませ、鏡で姿を確認する。
「……うん。大丈夫……。今度こそ上手くいく…。」
そう言って俺は棚から瓶を取り出す。
中身を取り、口に含み飲み込む。

俺の視界がだんだん狭くなっていく。
身体に力が入ら無くなっていく。

嗚呼…今日が

“君と最後に会った日‘’

になってしまったな。

さようなら…

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