もしもタイムマシーンがあったなら
過去に戻りたいか、未来に行きたいか。 過去に戻ってもう一度小学生からやり直すなんて大変そうで気力がない。テストにマラソン大会、友達との関係なんて面倒くさ過ぎる。
じゃあ未来はどうか。
地球の温暖化や自然破壊が進み、宇宙船に乗って地球から出ているかもしれない。新しい冒険は楽しそうだか、そんなテクノロジーの進んだ世界で、XやTikTok、SNSすら満足に使いこなせない自分が普通に生きて行けるだろうか?
無理そう。
過去も未来もいろいろなことで混沌としているなら、自分の足で確実な一歩一歩を築いていきたい。
明日も頑張ろう。
今一番欲しいもの
隣の家から歌が聞こえてくる。聞いたことのない昭和歌謡曲がテレビから流れ、それに合わせて歌う隣のおじさんの歌声が聞こえる。
カモメよ〜
カモメよ〜♪
なんの歌か知らないけれど、窓を開けた夏の夜の歌にしては、いささか大きな声で正直うるさい。
もう少し美声なら許せるが、低い声でしかも音痴だ。自分の部屋の窓を閉めてみたが、音の大きさが少し小さくなっただけでおじさんの歌声は変わらず聞こえてくる。歌番組をやっているテレビが悪い訳ではもちろんないが、早く歌番組が終わらないかと祈っている。
できることなら防音のガラスが欲しい。
隣から歌が流れる時にだけ防音になる窓ガラスが欲しい。
お題が届いた時に浮かんだのは、ブルーハーツだったのに…。
あれも欲しい これも欲しい
もっと欲しい もっともっと欲しい♪
今は…
カモメ〜♪
が飛んでいる。
私の名前
私の名前を決めたのは母だ。
6月生れになるからと「ジュン」に決めていたらしい。「ジュン」は英語で6月のことで「ジューンブライド」なんて言葉もあり、6月の花嫁は一生幸せになると言われてる。
母にとっては、ちょっとした憧れや子供の幸せを願ってのことかもしれない。
なのに私の名前は「ジュン」ではない。
私が生まれる2週間前に生まれた従兄弟の名前が「ジュン」だと聞き、急遽変更されたのだ。
母の憧れは2週間というタッチの差で、惜しくも破れてしまった。
まあ、そんなに思い入れもこだわりもなかったのだろう。
今は別の名前だけれどそれほどイヤな名前ではない。
むしろその当時の流行りの名前だったのだろう。中学生の時、同じクラスに私も含め同じ名前の子が4人いた。人気の名前だが困ることもあって、名前を呼ばれたら、それが自分のことなのか別の人のことなのか分かりづらく、返事をしていいのかダメなのか悩む場面が何度もあった。それもだんだん慣れていき、呼ぶ相手の声で自分に用事があるのかないのかが判断できるようになっていった。慣れとは恐ろしいものだ。
私の名前は母がつけたちょっと昔に流行った名前。この名前は私に馴染み、私を形成するものも1つになっている。
これからもよろしく!
視線の先には
視線の先に見えるもの
ん?
なんだろう?
うーん。眼鏡。眼鏡。イヤ老眼鏡か。
老眼鏡は何処いった。
どこだったかなぁ。
がさごそ、がさごそと机の引き出し、眼鏡ケースの中、カバンのポケットを探すが見当たらない。
とこだ〜。
頭をかかえたその時、頭の上で手に当たるものは老眼鏡。こんなところにあったなんて自分でも悲しい。
やっとのことで探し出した老眼鏡をかけ見てみれば。
うーん。
小さいな。
そして、茶色の虫かな。
何の虫か気になり検索してみれば、乾燥を好む虫とのこと。こんな梅雨のジメジメした時期に乾燥を好む虫って、検索のかけ方の問題で間違っているはず。
なんの虫でもいいけれど、どうせならテントウムシとかがいいかも。テントウムシって漢字だと天道虫と書き、お天道さま、つまり太陽に向かって飛んでいくところからついたらしい。見た目も鮮やかで太陽の虫なんてなんだかラッキーな感じがする。
ただそんな気がするだけだけど、視線の先で見つけるものは、茶色の虫ではなく天道虫がいい。
私だけ
朝から晴れていた。
今日は仕事も休み。ここのところ働き詰めで、心もからだも疲弊していたが、休みはじっとしていることはできない。
もったいないし出かけよう。
最寄りの駅から高速バスに乗り、大都会へ向かう。大都会に行くには新幹線でも良いのだけれど、なんだか味気ない。もちろん、仕事や出張の時は時間重視で新幹線を利用するが、休日はゆっくりプチ旅気分を味わいたい。
バスは大都会のバスターミナルに着き、私はバスは降り歩き出す。人がたくさん行き交う駅を抜け、連絡通路から見えたビル群を横目に見ながら歩いて行けば、裏道りに小さな古着屋さんを見つけた。
古着の良さや価値は、手に取った人が良いと思えば良いものとなり、あとは店の雰囲気や店員さんの印象などが加味されて買うかどうかが決まってくる。
帰りのバスまでにまだ時間はあるし、何着か買っていこうかな。のども乾いたしカフェにも行って見たい。
あー。楽しい。
誰にも邪魔されない私だけの時間だ。