「北風」と「太陽」は誰しも皆
小さい頃の国語で学んだ話だ…
上着を吹き飛ばそうとする北風と
ポカポカと暖かく包みこんで上着を
自ら脱がす事に成功する太陽…
この話を素直にとれば、優しい太陽
力ずくの北風なんだろう…
確かに力ずくは良くない…
けれど、大人になったら視点が変わる
うまい話には裏がある…
タダより怖い物はない…
私は、人生波乱万丈で痛い目を沢山
経験してきたから、人一倍うまい話には
飛びつかない…
じ〜っと、周りの成り行きを観察して
結果がわかってから考える…
今の混乱の世などは、私のような
ひねくれ者がちょうど良いんじゃない
かな…なんて、勝手に満足している
周りに流されない生き方も時には必要だ…
「鐘の音」と尋ねられたら
素直に答えるなら大晦日の除夜の鐘
けれど…私が最初に思い出したのは
中学時代のチャイム…
……と、言いたいところだが
私の通っていた中学校にはチャイムが
無かった…
学校のあちこちに沢山の時計があって
どこに居ても、何をしていても
時計を見ながら自分で確認して
次の行動をするように指導された…
一見厳しいようだが、社会に出てからも
このルールはすごく役に立っている
起きるのに目覚まし時計もいらないし
約束もキチンと守れる…
日本人らしいと言うか…
ホント、上手く洗脳されたもんだ(笑)
幸せのタネと言う物は
自分自身が拾おうとすれば
どんなに些細な出来事からでも
見つける事が出来る…
トマトが赤く熟れた事…
朝顔が綺麗に咲いた事…
夕立が来て久しぶりに
涼しい風が吹いた事…
「つまらない事でも」
私が幸せのタネを拾って
毎日花を咲かせていたら
ずっと穏やかに生きられる
叶えられるのは…
……私の心ひとつ……
親友の両親が相次いてこの世を去った
のは、約2年前だ…
施設入所からご両親はみるみる体が弱り
1年の間に2人共亡くなってしまった…
そこから、親友は施設に預けた自分自身を責め続けた…
ある日の朝方、親友のご両親が私の
夢枕に立った…
「目が覚めるまで」わずかな時間では
あったが、ご両親は幼なじみの私に
娘である親友の事を託していった…
2人共、穏やかな笑顔で私と握手をした後
「〇〇子を頼むね」そう言い残して
姿を消した…
その夜、親友に電話をかけて全てを
伝えると、随分と悩んでいたと打ち明けて
くれた…
死してなお、娘を心配する両親を早く
安心させてあげるようにと助言をした
「お母さんの服だけどね…」と最後に
私がご両親の服装を説明すると
やはり、私が説明した通りの服を持って
いて、夢枕は確信に変わった
何だか不思議な気持ちになると同時に
親の愛の深さを実感した…
今まで、何度か入院した…
怪我もあり病気もあり…
「病室」に横になっている時
看護師さんたちはほんとに良くしてくれた
私が寝ている間も一生懸命に働いて
私たちを守ってくれた…
病院勤務の方たちの頑張りには
感謝と同時に頭が下がる思いだ
さて、身体を壊すと言う事は
すごく辛いししんどい経験なんだけれど
元気だった時には絶対に感じ取れない
自分の感情や周りの有難さを実感する
本当に人の善し悪しが敏感にわかる…
皆、がむしゃらに働いていると
立ち止まる事を忘れてしまうけれど
身体を壊す事で止まるしかない状態に
なる事で逆に時間が出来て
自分をかえりみるいい機会になったりする
辛い時間を乗り越える事で
先の人生を良い方向に変える事が出来たりする…
だから大切なターニングポイントだと言えるだろう