青砥

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5/12/2024, 2:41:44 PM

子供のままで

僕らは大人になった。
彼女が笑って隣に立って2年。
ついに20歳になった。
まぁ出会った頃から大人と言われれば大人なのかもしれないけど…僕的に大人って20歳からだと思うんだよね。
大人になって、僕と彼女が笑って過ごせている未来は、僕がずっと思い描いていたものだったから非常に嬉しかった。

だけど大人っていうのは
税金だの、なんだのお金がすごくかかるもので
そして責任感も凄く、とても重圧がある。
もう子供でいい、そう思っても大人の方が良いことももちろんあるわけで僕は大人のふりをしている。

子供
それは無敵状態だ。
マリカーでいうスター状態。
テストで100点が取れて当たり前のような内容ばかりを解き
宿題がまぁ毎日出るが、1日くらいサボっても問題はない
進路に関係することも、僕は受験なんて関係なかったから問題もない。
極論、犯罪を犯してもケロッと数年後には帰れる気がするし。
だけど大人になった僕は、何もまともに出来ない。

だから、彼女を殺した今も僕は大人でいなくてはならない。
だってバレるからね。
でも彼女はそう、18の時に殺したから
“子供のまま”だ。

5/12/2024, 3:04:46 AM

愛を叫ぶ。

生きてて1番良かったこと。
それは、やはり彼に会えたことだと思う。

そんなありきたりな言葉を、綴ってみる。
彼は、とても僕にとって沢山のものをくれた人だ。
心の底から愛していて、
心の底から幸せをくれた人だ。
最近、電話している時に「嫌いになるとき何?」と聞いたところ、「特に…色々されたけどまぁ無視してる」と言われたしお互い嫌ってるところも多いし、人間としてお互いここが嫌い!という条件に当てはまっている僕らは
“腐れ縁”
という言葉が1番近しく、1番の異性友達だ。
僕は、彼が好きだ。
彼のことだけを常に愛している。
だけど彼には彼女がいて。
でも、そんな彼を僕は一生愛してるんだと思う。

どんなに世界が変わっても
どんなことが起きても
前世、来世、今世
一緒だと思うから。
どんな世界でも笑ってまた会える。

それが僕と彼の物語。

5/11/2024, 1:00:16 AM

モンシロチョウ

「あの蝶、可愛いね」
君はそう言った。
蝶なんて普段見てもスルーするのに、と思いながら
「あぁ、そうだね」
と相槌を打った。

モンシロチョウか…
家に帰って、僕はあの蝶の名前を調べてみた。
どうやら、白いモンシロチョウは“幸運”という意味もあるらしい。

幸運か…

僕はまぁ好きな人がいて、その人と付き合いたいなとは思っていて。
まぁそれが今日一緒に遊んだ人なんだけど。
モンシロチョウが幸せを運んでくれたなら、僕はきっと彼女と会って、遊んで、お話ししたこの瞬間に幸せを少しでも多く届けてくれたんだ。
だって、今日は凄く良いことだらけだった。
一緒にカフェに行く時に、予約をし忘れていたことに気づき、「やばい…」とかなり焦ったものの偶然そのカフェにすんなり入れたし。
今日信号にあまり引っかかってない。
まぁ全体的にみて凄く良い日だ。

あとは、僕の努力次第となるか…
もう少しこの幸せを続けるには、勿論今のままでもいいのだが、やはり僕は君と付き合いたい、と思っているから告白をしたほうがいいと思う。
でも告白なんてそんなことは恥ずかしくて。
なかなか出来なくて。もどかしくて。
でも、ああそうだ。
今日LINEでありがとう、という連絡をしてなかった。
しよう。
そして、また会おう。
そしたら、告白しよう。

僕の人生はまだまだなんだから。

5/10/2024, 2:24:23 AM

忘れられない、いつまでも。

私には忘れられない人がいる。
いつも愛していた人、彼はまるで太陽のようだった。
彼のことを愛している私を見た友人が「別人みたい」というくらい何度も笑って甘えていたと思う。
まぁ、私も忙しくてなかなか会えていない分甘えたいという気持ちがあったけどね。
彼は私のことを愛してるか?なんて愚問だって言えるくらい、私と彼はお互いのことを想い合っていた4年。
終電まで飲んだ時、ついポロッと「いつプロボーズしてくれるの!!」と言ってしまってしまうくらい私は彼が好きだった。
でも、自分からプロポーズすることは考えていなかった。
だってプロポーズしてというたびに微笑んで「も〜、飲み過ぎかも。まぁ覚悟が出来たらね」という姿が凄く好きで、つい毎回初めてみたいな感じで言ってたっけ。

知ってたよ。
指輪あげようとしてくれてたこと。
頑張ってたこと。
つい、指輪くれるなんて嬉しすぎて毎回ニヤニヤしちゃいそうだし、気づいてないフリなんて出来ないから私も忙しいなんて言って会うことはあまりなかった。
浮気なんてする訳ないし。
まぁ、これから私たちの人生が始まるんだからって。

でも、ある日のこと。

連絡がつかなくなった。


何も分からない。
何もしてない。
なんで?と思って、
なんで?って泣いて、
電話した。
アプリも確認した。
でも連絡がつかない。
なんで?


私は忘れられないよ、
嫌だよ、
どうしたの?
助け合おうって言ったじゃん。
彼の友達にもわからない、と言われた。

もう私、分からないよ。





結婚した。
妥協。
やはり、彼を忘れられない。

5/9/2024, 1:16:43 AM

一年後
僕は余命宣告を受けた。
残りの命はあと一年ほどらしい。
今僕には彼女がいる。
もう付き合って4年が経ち、いい歳になってきた僕と彼女はなかなか会えずに、でもお互いを想い合える。
終電まで飲み明かした日もあった。
その度、彼女は「いつプロポーズしてくれるの!!」と言っていた。
自分は、その度に覚悟が出来たらね、と言っていた。
でも次会った時ケロッとしてたし、プロポーズをしてほしいとは言っていなかった。
でも、それが本音なのは誰よりわかっているから。
だから、プロポーズをしようと4ヶ月分の指輪を買うために必死に、がむしゃらに働いた。
そのせいで会えてない期間が長くなってしまった。
でも、お互い電話もするし
LINEなんかもするし
電話先で笑ってる彼女を僕のものにしたい
そう強く思っていたのに。
仕事先で急に倒れ、搬送されて、ほぼ手遅れの病気だと分かるまでは遅くなかった。
僕は、彼女が忙しいことを知っていて
でも彼女にとても会いたくて。
でも痩せていくし、何もできなくなっていて。
彼女に病気だとは伝えられなかった。
優しいから、毎日見舞いに来てもらっては彼女の仕事に支障が出るだろう。
残り一年の命だから、こんな僕よりいい人がいるだろう。
彼女ほど良い人はいないんだから。
彼女と電話をやめ
お酒なんて飲めないから飲みながら愚痴聞くことも、
あの「いつプロポーズしてくれるの!!」も聞けない。

もう、僕は無理なんだ。
そう思った瞬間からは行動が早かった。
彼女に対しての愛は勿論あるし、僕の、僕だけの彼女をブロックした。
LINEも、GPSアプリも、インスタも、全部。
流石にブロック削除なんて出来なかったけど。
これが僕のやり方だった。

今日、僕は余命宣告を受けて一年が経った。
僕は生きるかもしれないが、かなり醜くなってしまった。
もう、彼女には会っていない。
僕のことを忘れただろう彼女を想い
僕は自ら命を落とした。

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