夜中、車であなたの元へ一人、走った。
僕は、ずっと、あなたのことばかり考えてた。
フロントガラスの端に、月が浮かんで、
僕と一緒に、ずっと付いてきた。
星はあまり目立たずに、月がぽっかり
あなたに、ただ、会いたくて。
月夜に、二人、やっと会えても、
望まない朝がやってきて、それぞれ、
僕らは、別れた。
十数年前に、初めて会ったあなたと、
今日も一緒にいた。
僕は、こんなに長く、一人の人と共に
過ごすなんて、思ってなかった。
正直、恋愛も結婚も、人にすすめられたまま。
自然に誰かを本気で、一緒にいつまでもいたいなんて、思う僕ではなかった。
でも、あなたと知り合って、子供も生まれて
家族が増えて、幸せってこうなんだ、って。
日中、家族の誰かのことをずっと考える。
僕のことも、考えてもらってる。
キズナって、そういうものかな?
わからないけど、確かにつながってる。
あなたの手作り、今日は控えて、
どこかちょっと遠出で、食べに行こうか?
たまには、二人で。
いつも、ありがとう。
二人でいろいろ、家事をこなして
今日は、少しでもはやく寝よう、
そう、思っているのに、やっぱり遅くなって
二人でお酒飲んだり、ドラマ見たり
まったり過ごしたから。こうなったんだ。
でも、こんな時間が、きっと大事な思い出になる。
会いたい。
ふとした時に、あなたに急に会いたくなる。
大好きな君に。
あなたの好きなものを買って、
喜ぶ顔を見て、
また、頑張ろうと思う。
何でだろう?よくわからないけど、
あなたのためなら、頑張れる。
そう、思って。
この感情を、いつまでも忘れたくない。
ひな祭りの歌のような、結婚式を
いつか自分もするなんて、
夢にも思わなかった。
照れながら、でも、かしこまって
二人並んで、みんなの前でお祝いを。
今思えば、本当に夢のようだった。
自分にとって大切な人との結婚式を、
無駄にしないように、
忘れないように、あのときの気持ちをとっておこう。