NoName

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6/18/2023, 1:39:30 PM

親方ー!!
何か塩顔眼鏡イケメンが空から
降って来ただー!!

(例のキラキラした音の脳内再生をどうぞ。)

みたいなことが起きない限り
あたしの世界は完結しないんじゃないかと思う

思春期の女の子の数学ノートの裏側
走り書きされた落書き文章である あたし は
行間のなかで身動き取れないまま

ゾンビモノと怪奇現象モノだけは
ご勘弁ください、とばかり

頭を悩ませながら
シャーペン突き刺してくる
あなたを見上げています

どうか
どうか。

6/18/2023, 3:00:16 AM

みらーいみらい から
語りが始まる
未来話 を 聞きに行った

占いのようなものは
信じられないけれど

語り部が語る未来には少し興味が沸いた

街中ビル4階
資料室のような雰囲気の扉を開ける

5歳くらいの女の子がちょこんと
革張りソファーに腰掛けていた

僕と目が合うと細い月みたいに
薄っすら笑う

あどけない声で向かい側に座るよう促され
着席したと同時に

(みらーい みらい)

脳内に 声が聞こえた
目の前にいるのは小さな女の子なのに
聞こえてくる声は嗄れている

6/15/2023, 1:00:36 PM

待ち合わせは 913.6 ム
海辺のカフカ、前

もしかしたらいま
向かい側の棚の本を引き出しているのが

彼女かもしれない

と思いながら 僕は待った

同じ町の図書館である確率ははたして

どれくらいだろうか

6/12/2023, 6:26:31 PM

小さい子のふわふわしたスキキライは可愛い

誰かを傷付ける強さもなく
誰かを否定する弱さもない

ずっとそんな風でいたかった

5/29/2023, 9:38:49 AM

思い出すのは夏の前日
半袖になれない腕を抱えたあの日々

君が淡々と巻いてくれる包帯が眩しかった

痛いのは此処なんだからね、と
人差し指で向かい側の
みぞおちをトントン叩いてさ

触れたいのに触れられるのは
僕の脆く赤いとこばっかりだった

手当ての意味を知った僕が
それからずっと先の、いま

それらを懐かしく
眩いばかりのひかりみたいに、胸に抱える

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