Rin

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9/14/2023, 3:56:40 PM


ちがった
伝えたい言葉はぜんぜんちがった!

意味のない言葉の羅列の方が
価値があるなんては思わない

だけど
私の言葉はきっと
わかりやすすぎるのだ

もっともっともっと
深淵へ向かって
溺れるまで
砕けるまで
行かなくてはならない
それがわかったから
今日はもうおしまい

#命が燃え尽きるまで

9/13/2023, 3:06:16 PM

「夜明け」

あくびした太陽が
のそのそと起き上がる
待ちわびた小鳥が
朝を告げる
凛とした空気が
身体を包む
終わりであり
始まりである夜明け

留まればいつでも
真新しい自分でいられる気がした

ミルクとバターを溶かして
水面に触れるように
朝霧の中に手を突っ込む
透明だ限りなく透明だ
繋がっている全ての朝と繋がっている
夜中の高揚を引きずって
瞼を閉じた


#夜明け前

9/12/2023, 9:10:45 AM

「日記を歩く」

本棚を整理しながら
数年前の日記に
手が伸びた

カラフルなペンで彩られた
行間の間を歩く

目が覚めるだけで
胸いっぱいに
しあわせが
広がっていた朝があった

好奇心の向かうまま
やりがいに燃えた昼があった

ヒールを履いて
るんるんと
駆け出す夕があった

ときめきが
色とりどりに
舞っていた

懐かしい友人に
出会ったように
きゅうと心が締め付けられる

わたし少し
卑屈になりすぎたかもしれない

開かれた日記
もう鍵を閉めることがないように


#カレンダー
(過去の詩から)

可憐ダー

9/7/2023, 3:04:47 PM

「2023郡上踊り」

カランコロン
響くのは
下駄の音

伸びやかに
広がっていくのは
唄い手たちの声

ねっとりと
絡みつくのは
目の前で踊るあなたの視線

足しげく通うのは
現実から逃れたい
わたしの足

ここにいると
落ち着くのだ

頭を空っぽにして
みんなと同じ輪の中で
踊り 跳ね 歌い 狂う

言葉を交わすことなく
ただ共に踊る

どんな人生を生きているのだろうか
わたしはこれからどう生きていこうか

今晩だけは
かつての人々がそうであったように
わたしもあなたも誰も彼もが解けあって
上も下もなく 
優劣もなく
ただ
祈り踊る


#踊るように

9/6/2023, 1:51:05 PM

「トマレ」

もういいよと言うまで時よ止まって、
何事も進まないで、
私が歩み出すのを待っていて。

そんな願いは虚しく、
時代の流れも
人びと生活も
進んでいった。
流れていった。

取り残された私には
部屋の本や小さな置物だけが
変わらず残る。
遠い昔の思い出を秘めて


#時を告げる

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