1/16/2025, 10:50:43 PM
冬になるとつららから透明な涙を流す。
鳥が涙を拭く。でも、朝が来るとなく。
:透明な涙
1/15/2025, 10:50:18 PM
私は家事を怠らない。私は勉学も怠らない。
あなたの役に立てるかもしれないことならなんでもやった。
あなたのもとへ行き、幼い頃渡された手紙の約束を果たしてもらうため。
:あなたのもとへ
1/14/2025, 10:54:43 PM
ため息をつく。嫌なことがあるとついしてしまう悪い癖。
目の前に小さな雲ができる。手に向かって今度はそっと息をはいてみる。
手があったまる。白い息は雪のようにとける。心も少しあったまった気がする。
:そっと
1/13/2025, 10:53:36 PM
炎炎としている部屋。警報音。外からはやけに騒がしい声。
呼吸をするたびに意識を手放したくなる。生まれてこの方、歩くというものを知らない。走るというものはまた夢の夢だ。
私はこの四角い縁からしか外を見る術がない。
どんなに知識として手に入れたってこの目で見てみたいと思ってしまう。
ああ、今は身体が軽くて背中から翼でも生やして空へと飛べる気分だ。
まだ見ぬ景色を求めて──。私はゆっくりと目を閉じた。
:まだ見ぬ景色
1/11/2025, 4:43:30 AM
ペンを強く握りしめ、あれも違う。これも違う。何度も試行錯誤をする。
未来への鍵はもうすでに持っている──周りからはそう言われるが、鍵穴がどのような形なのかわからない以上努力し続けるしかないのだ。
鍵穴に沿って変形する鍵を持っている人がいたらそれは天才というものだろう。
休憩がてら紅茶を手に取り身体を温める。そしてまたペンを手に取るのだった。
:未来への鍵