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10/5/2023, 12:10:05 AM

『踊りませんか?』
テレビの画面の中で、王子様がヒロインに、吹き替えられたイケボでダンスに誘っていた。
たまたまそのタイミングで口を付けていた缶ビールが、タプンと揺れる。はあぁ、とため息をついた。
金ローで、私の好きな声優さんが昔の洋画に吹き替えをするというニュースを見て録画してみたが、ストーリーも良いし、声も良い。いつの間にか感情移入してしまって、健気なヒロインを応援していた。
一人の女として、いわゆるシンデレラストーリーというものは、幼い頃から憧れてきた。ただ大きくなってくると、自分は恋愛物語の中でいう主人公の恋敵にすらなれない友達役なのだと思うようになった。異性から愛されたことなんて一度もないし、臆病だから積極的に行動するのを恐れる。気弱だから、ずっと動けないで結局主人公の良い友達ポジションでとまってしまう。そのくせ性根はあまり良くない。
私もいつか、こんな風に迎えに来てくれる王子様と出会えるのだろうか。

10/4/2023, 1:00:58 AM

どうか、あの場所でずっと待っていてほしい。
すぐに行く。すぐに行って、君とまた巡り合うから。
だからどうか、それまで生きてほしい。

10/2/2023, 10:37:58 AM

別に、ただのクラスメイトで、仲間で、腐れ縁なだけだ。情なんてサムいものはない。それなのに、いつまでもずっと、あの時浸っていられた眩しい青が心に残り続けている。
叶うならば、時を遡ってお前と出会うという奇跡を、もう一度やり直したい。

9/29/2023, 12:30:01 PM

静寂に包まれた部屋で、白い布を顔に被せられた貴方と、半月ぶりに、再会しました。

9/24/2023, 12:16:01 PM

あるお金持ちの男は自分の財産を何としてでも残そうとしたため、とてもケチでした。その結果事業に失敗して、晩年はとても貧乏でした。
あるお妃様は、自分の美しい姿を永遠に留めておきたいと、様々な薬を試しました。その結果肌がぼろぼろになってしまいました。
ある少女は、本がとても大好きでした。たくさん勉強をして、大人になってしばらくしてから、夢だった自分の図書館を開くことができました。それから少女の夢は、たくさんの人が、自分の図書館で笑顔になることになりました。図書館は、少女の子どもから子どもへと受け継がれていき、町一番に栄えた図書館となりました。
形の無いものだけが、永遠に残ることができるとは、皮肉なものですね。

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