♯4 「突然の君の訪問。」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
何も無い。
家具も家電も、カーペットも窓も。
ただ白いばかりで、ただそこにぼくが居るだけで。
することが無い。
じゃんけんかあやとりか、指スマでもしてみようか。
……。
──────。
分からない。
思い出せない。
吐き出したい。
どうか僕を肯定して。
いたかったんだ、すごく。
「 。」
そう言うぼくが、ただそこに居た。
「───!」
「───!!」
騒がしさに目を覚ます。
白い天井に白いベッド。そして点滴。
ああ、そっか
おはよう僕。
ありがとう。
いつかの日に突然現れたぼくに、お別れを告げた。
♯3 「目が覚めるまでに」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
友達ができました。
とても気が合います。ワタシのことを肯定してくれます。話していてすごく楽しい。
なんだかとっても嬉しくなりました。
家族とも円満です。
やさしい両親に、かっこいいお兄ちゃん、そしてかわい妹もいます。
いつも笑顔の絶えない、円満な家族にほっこりします。
ついに恋人ができました。
こんなワタシのことを褒めてくれるし、包み込んでくれるようなやさしさがあります。
一緒にいて安心する、そんな人です。
ワタシは今、とっても幸せです。
私ほどに充実した者はいないのではないかと、そう思うほどに、とっても幸せです。
────酷く荒れた部屋でただ一人
醜い誰かが、そう呟いたのでした。
♯2 「明日、もし晴れたら」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
8月の空の下。重い足取りで地面をける。
噴き出る汗をどうにかしたくて、でも何も思い浮かばなくて。
啼いた蝉に「此処から出ていけ」と言われた気がして、蒸した空気が「息をするな」と言っているみたいで。
泣きたくなった。そのまま死んでしまいたくなった。
こんな約束のせいで、夏が嫌いになりそうだ。
雑木林の中。重い足取りで地面をける。
少し開けた場所。
目的地に着く。
────────あぁ
こんなヤクソクのせイで。
炎天下。
煩い蝉を背後に、ボクはただ
♯1 テーマ 「友情」
小さい頃たくさん遊んだあの子とは、もう疎遠になってしまったけど、
小さい頃全く話さなかったあの子とは、最近になって
よく話すようになった。
「ずっとなかよし!」と誓ったあの子とは、簡単に喧嘩離れをしてしまったけど、
たまに喧嘩をしてしまうあの子とは、なんやかんやで仲がいい。
「真の友情」とかよく分からないけど、こんなもんだと思っている。
こんなもん だけど、これがいい。