水蓮

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6/22/2024, 11:49:07 AM

「おはよー」
「おっはー!」
いつものことだけど、朝の教室って意外と賑やかだなぁと考えながら定位置に着く
「ねぇ〜、聞いてよ!彼氏がさぁ…」
「あ!やばい!!」
「なになに?どしたの急にさ笑」
あぁこれは毎度同じ流れかな?多分…
「ノート見せて!!今日英語当たるの忘れてた笑笑」
「またぁ…いい加減自分でやりなよぉ〜」
「一生のお願い!今日スタバ奢るから!ね?」
何度目かわからない一生のお願いに心の中で突っ込む
「いつもそれじゃ〜ん笑見せちゃうけど笑」
「やった!!!本当ありがと!持つべきは友達ね!」
朝の賑やかさにも慣れてきたな、私も…
ガラガラ…
「おはよー、ホームルーム始めんぞぉー」
机に伏せてた顔を少しあげ、前髪の隙間から周りをチラッと見る。いつもの光景が広がる、これが私の日常

変わりたい。私もみんなの輪に混ざりたい。
そんな思いを伏せながら今日も静かに息をする…

5/16/2024, 2:45:39 PM

「ねぇ、私の為に死んでくれる?」

僕は微笑んで
「いいよ」と言った。

今でも目に焼き付いてる。彼女の姿。あの時ほど美しいと感じることはもうないかもしれない。

すぐに消えてしまいそうな世界で、彼女だけがはっきりと存在していた。そんな感覚。

「加藤さん、いつもお疲れ様です。」
名前を呼ばれてやっと、こちらに意識を戻した。
「…どうも。」
自分でも驚くほど無愛想だなっと考えながら、今の彼女に意識を向ける。
「私はこれで失礼しますね。」
顔が曖昧な看護師が病室を後にした。

目を開けることのない彼女と僕だけが、静かな病室に取り残される。2人だけの世界。

曖昧で不安定な世界で僕は彼女を愛し続ける。
そこに意味がなくていい。
僕が彼女を愛している。この事実だけでいい。

だって僕は愛という感情だけで、
一生をかけて彼女の為に死んでいくのだから。


僕はそっと彼女に呟く。
「どんな君も愛してるよ。また明日。」

5/12/2024, 7:38:44 AM

この気持ちが届かないことを知っている。
貴方の声を聞いて。
貴方の匂いを感じて。
貴方の全部が欲しくなる。
夢を見てるのは知ってるの。
それでもいいと思えてしまう。
ぐちゃぐちゃの感情を隠して…
笑顔の仮面を被って…
今日もまた人混みに紛れている。
届かないことを知っていながら、叫び続ける。
愛している。誰よりも。何よりも。
今日も知らないフリをして生きていく。