張り詰めた冷たい空気に、張り詰めた青。
キーンという効果音でも鳴っていそうだ。
全てが張り詰めている、全てが張り詰めている。
広げられた羽も、霜が降りた土も、木も、風も。
張り詰めて、お互いに共鳴しているのだ。
澄み切った空気は、冷たくとも美味しい。
軒先で、ナイフを突き立てられた檸檬の果汁も。
霧の様に立ち上り、空気を鮮やかに彩っている。
題材【冬晴れ】より
冬は檸檬
幸せ、とは。と聞かれて、すぐに答えられる人など、少ないのだろう。
聞かれて「今です!」と答えられたり、「〜と過ごす時間」などと答えられる人は、『幸せ』だ。至極羨ましい。ところで、その『幸せ』とはなにか。
...そうやって繰り返していく議論を、ずっと頭の中で繰り広げている。
一つだけ、その議論の中で、私が確かに言える事がある。それは、大体『幸せ』というのは、過去か未来を、今と比べて言う物だ、という事だ。「あの頃は幸せだった。」や、「ああなれば、幸せだろうな」など。故に私は、先程も言ったように、今から今を見つめて、「幸せだ」という人の事を、『幸せ』だと思ってしまう。
簡単に言ってしまえば、私からすれば、『幸せ』とは『比べる』ことなのだ。今、と比べる。自分と、比べる。比べて、今の私の立場から、それが暖かく、満たされていて、眩しそうに見えたら。その瞬間、それが、私から見た『幸せ』になってしまうのだ。
題材【幸せとは】より
淡い光が零れ落ちる
塗り潰された夜空に
赤とも 青とも
区別のつかない色混ぜて
この瞬間から混沌となる
混ざり 混じり
ぐちゃぐちゃの色が
広がっては狭まって
その一瞬を切り取った写真の
中に納められた景色は
もう二度と見る事は出来ない
移り変わって行く混沌
切り取ってしまった瞬間は
思い返せば良かったとか
私はそんな気楽な気持ちで
振り返るのであろうが...
リアルタイムは残酷
感情のスペクトルを
夜空に 映した
そんなショーには負ける
何かが混じって染まって
漏れて 光って
溢れ出して行くのを
私は泣きながら見るのだ
題材【日の出】より
家の事情により、しばらく書けておりませんでした。申し訳無いです。辞める事は無いと思いますので、ゆっくりと書き続けようかと思います。
寂しい朝焼けの
雪景色に泣く。
見えない程小さな
細かな綺麗な粉雪
不純物を含まない
雪が積もって行く
澄んだ景色と心。
暗い泥水の中の
土の層に泣く。
見えない程小さな
細かな黒い土と砂
水を濁らせながら
水の底に沈み行く
重暗い泥沼と心。
雪には溶ける
涙さへ、
砂利の底に沈んで行く...。
題材【降り積もる思い】より
時の糸は↘︎更に捻れて
捻れて↗︎捻れて繋がっている
他の糸を→巻き込んで
時には / 切れて
流れを繋ぐ カラフルリボン
それぞれに 意味があるのだ
それぞれの 色があるのだ。
混ぜて重ね 捻れ絡まり行く
リボンが在るのが羨ましい
と 思った
私には自身のリボンが見えない
透明なリボンという訳でも無い
ただ「無い」 のである
リボンが無い のである
憂鬱だ
皆の前には 長々伸びていて
未来がある事を それが示す
未知数の不気味さが 憂鬱だ
未来が見えない
あるかすら分からない
それならいっそ鋏で
何も無い空虚を
意味も無く切ってしまおうか
と 思った
題材【時を結ぶリボン】より