星、夜に光る星

Open App
11/12/2025, 10:27:42 PM

方位磁針が必要です
行き方を導く
方位磁針が必要です

往くべき道が
分かりません
分岐している道の中
どの方向へ進むのか
分かりません

懐中電灯が必要です
足元を照らす
懐中電灯が必要です

床が有るかが
分かりません
闇に包まれた道の中
どこに穴があるのか
分かりません

此処は私の中にある
心の迷路
迷路を作った私にも
謎まみれの迷路です



題材【心の迷路】より

11/11/2025, 10:06:53 PM

水面に紅茶の葉を浮かべてみる。
私が机に顎を着いて、浮かんだ葉を観察していると、葉はティーカップの縁までふよふよと泳いで、止まった。
水面に、私の顔がうつる。...紅茶の湯気で眼鏡が曇っている。眼鏡を取ると、憂鬱な顔をした私が映っていた。髪の毛がボサボサだ。嫌になる。
「あ〜〜〜。」言葉にならない声を出す。ため息をついて、椅子から立ち上がった。
机の上に丸く散りばめられたティーカップには、それぞれ違う量の紅茶が入っている。色とりどりのそれが、沢山の音色を奏でた。
ティーカップに施された色、装飾。そして奏でる音までもが、カップに包まれた紅茶に溶け込み、独自の味を創っていた。
私はその中の、夜空の色に塗りつぶされたティーカップに目をやった。先程葉を浮かべたティーカップだ。中の紅茶は、先程の私の影がどう映っていたのかを思い出せない程に、カップの黒色で塗りつぶされていた。葉は、未だに黒い水面に反発するかのように、水面の端をぐるぐる回っている。
私は銀色のスプーンで葉を救出して、今度は金色に輝くティーカップに入れた。そしてスプーンを置き、机から離れる。ドアにかけられた鐘が、レトロな音を立てた。
金色のティーカップでは、窓から差し込んだ陽の光が反射して黄金に輝く水面の真ん中に、葉がバランスよく浮かんでいた。



題材【ティーカップ】より

11/10/2025, 10:11:08 AM

寂しくて。
寂しくて。
こんなにも、寂しくて。
寒い冬の空の下
私を温めてくれる人は
誰も居ない

凍えてしまいそうです。
身を縮めた私の小さな震えに
気付いてくれる人は誰も居ない
寒いよ、寒い。

落ちた涙が凍って
私の心に音を立てて落ちた
放り出された私の熱は
冷えた空気に霧散して行く



題材【寂しくて】より

11/10/2025, 9:15:10 AM

多分そんな物は
ないのでせうが
偶に思つているのです
心には線が引かれていると
そして聞こえるのです
貴方が心に線を引いた音が

貴方は自身の心の
入口を開け放って
侵入者を見ている
試しているのでせう?
私が何処まで行けるのかを
そして願うのでせう?
今日こそ私が辿り着く事を

なら、貴方の心のあちら側
という物に行ってやろうと
意気込んで足を踏み入れた
私を
貴方はどうして笑っている
否、貴方はどうして嘲笑う

黒色の水彩絵の具で
真っ直ぐな線が引かれた

黒く滲んだ向こう側に
貴方の弧を描いた唇に
反射で輝いている何か

流れ落ちるのを、ふと
見た気がした



題材【心の境界線】より

11/8/2025, 12:30:56 PM

空が青い
澄んだ空を見上げ
彼女は背中を丸めた
透明な空気
冷えた空気を吸い込み
彼女は膝を曲げさせる

彼女を地面へ捉えるもの
そんな物は
捨ててしまいませう
抜け出してしまいせう
あの天空の方がよつぽど
ここより綺麗だろうから

澄んだ青
流れる風に乗って
彼女の羽がはためいた
冷たい透明
天空の煌めきに
彼女の羽が舞い踊る

その羽は透明な青
天空と同じ色
羽と共に彼女は
天空へと向かって
ふわりゆらり
消えていった....。



題材【透明な羽】より

Next