ミキミヤ

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5/8/2025, 7:37:26 AM

芝生の上、大きな木の下で、大の字に寝っ転がってみたい。SNSとか、人間関係とか、めんどうなことは全部忘れて1人で過ごすの。
たまにやわらかい風が吹いて、さわさわ葉が揺れて、キラキラの木漏れ日も芝生の上で踊るんだ。それらを感じながら、私は微睡むの。
そういうのってまさに平和って感じで良くない?

実際は、そんなことができる場所も時間もなかなか無くて、夢でしかないんだけど。
目を閉じて、キラキラの木漏れ日をまぶたの裏に幻視して。
空想するだけで少し、気持ちが穏やかになる気がするんだ。

5/7/2025, 9:06:21 AM

幼馴染のキミとふたりでカラオケ。ボクは約束したその日から『デートみたいだな』って浮かれてて、今だってふたりきりのシチュエーションにドキドキしてる。平然と楽しそうに笑うキミは、全然そのつもりはないんだろうな。
キミが歌うラブソング。キミの好きなアーティストの最新曲。絶対他意はないってわかってる。でも、キュンと震えるこの胸を許してほしい。
キミに向かってボクはラブソングを歌ってみる。キミは「相変わらず歌うまいね〜」なんて言いながらゆるゆるとタンバリンを鳴らしてる。「そんなことないよ」なんて笑いながら、少しも届いてなさそうな状況に、ボクは密かに拗ねている。
ああ、いつかラブソングがラブソングとしてキミに届いたらいいのにな。歌に集中しているふりをして、ギュッと痛む胸を抑える。
何も知らないキミのそばで、今は届かないラブソングを、ボクは歌っている。

5/6/2025, 1:49:35 AM

故郷の友からの手紙を開くと、するりと何かが滑り落ちた。慌てて拾うと、それは栞だった。押し花で出来た栞だ。薄紅色の花が3つほど平面になってラミネートされている。

『こちらは春で桜が咲いています』

手紙にはそう書かれている。
桜。そうか、桜か。と、懐かしい気持ちが押し寄せてきた。
夢のために海外に居を移して1年。こちらの国では桜は咲かない。あっという間の1年だったけれど、故郷を恋しく思わせるには十分な時間だった。

夢のために、まだ帰ることはできない。叶えるまで帰らないって、自分に誓ったから。

『応援してるよ』

手紙の文字と、桜の栞。その2つに、背中を押された気持ちになって、胸が熱くなる。
まだまだ道程は果てしないけれど、挫けずに頑張ろう。そして、きっと夢を叶えてみせるんだ。
友から貰った、手紙と小さな贈り物に、改めて熱い決意の火が胸に灯った。

5/5/2025, 9:03:04 AM

すれ違う瞳 後日書きます

5/4/2025, 7:49:06 AM

君が遺した青い青い絵。一面青で塗られたこのキャンバスは、一体何を表現しているのだろう。
これは、均一な青ではなく、濃淡がつけてある。海の波だろうか。
濃い色は夜空に似ている。
薄い色は澄んだ青い瞳のようにも見える。
君は何を表現したかったのだろう。君はそれを遺さず逝ってしまった。僕には一生知り得ない答えだ。僕にはわからない。ただ目の前に青い青いキャンバスが広がっている。
僕にはわからない、だけれども、その青は冷たい青ではない気がした。優しく暖かい青な気がした。青に対してこんなふうに思うのはおかしいだろうか。それでも、僕には確かにそう思えるのだ。
優しい君が遺した青い青い絵。君のぬくもりの残る絵だ。

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