君が遺した青い青い絵。一面青で塗られたこのキャンバスは、一体何を表現しているのだろう。
これは、均一な青ではなく、濃淡がつけてある。海の波だろうか。
濃い色は夜空に似ている。
薄い色は澄んだ青い瞳のようにも見える。
君は何を表現したかったのだろう。君はそれを遺さず逝ってしまった。僕には一生知り得ない答えだ。僕にはわからない。ただ目の前に青い青いキャンバスが広がっている。
僕にはわからない、だけれども、その青は冷たい青ではない気がした。優しく暖かい青な気がした。青に対してこんなふうに思うのはおかしいだろうか。それでも、僕には確かにそう思えるのだ。
優しい君が遺した青い青い絵。君のぬくもりの残る絵だ。
5/4/2025, 7:49:06 AM