ミキミヤ

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1/27/2025, 9:27:12 AM

わぁ! 後日書きます

1/26/2025, 6:36:40 AM

うちには、代々伝わる昔話がある。『龍と巫女と井戸』と呼ばれるその物語は、主人公の巫女が傷ついた龍を助けたら、龍がお礼に井戸に自らの鱗を落とし、巫女の家がずっと水で困らないように、守護を授けてくれた、という話だ。この昔話の驚くべきところは、主人公の巫女はうちの先祖で、龍との出会いから全てが実話だと言うところだ。確かにうちの裏に井戸はあるが、龍が出てくるせいで現実味がないのだが。
幼い頃、この物語を父から語り聞かされた私は、
「うちのご先祖様ってすごいんだ!」
と、素直に信じ、目を輝かせ、何度も話してくれるようにせがんだものだが、今ではあまり信じていない。いつの間にか、純粋に信じる心はどこかへ行ってしまって、物語は私の中で風化してしまった。

息子が、私が初めて『龍と巫女と井戸』を聞かされたのと同じ歳になった。私は、伝統だからという理由だけで、『龍と巫女と井戸』を息子に語り聞かせた。巫女が先祖で、全部実話と言われているというところまでしっかりと。
すると、息子は、今まで見たことのないようなキラキラした目で私を見て、
「すごいすごい!」
と興奮して言った。
暇さえできれば繰り出される息子の「もう1回話して」コールに負けて、私は繰り返し物語を語った。その度に、息子は目を輝かせた。
そうして繰り返し話しているうちに、私の中で風化してしまっていた物語は息を吹き返し、息子の中でもう一度生き始めているように思えてきた。語り継ぐ意味を、感じた気がした。

息子が大人になって、その子供が今の息子くらいの歳になった頃、息子は子へと、この物語を語るだろう。
語り継がれる限り、物語は終わらない。何度でも息を吹き返し、生き生きとした感動を人の心に刻むんだと思う。

1/25/2025, 8:33:23 AM

「俺、全然大丈夫だよ、母さん」

そう言う息子の目の下にはクマがある。この子には心配をかけて、いろいろと無理をさせている。
私が何度それを謝っても、この子はいつも大丈夫としか言わない。病床の私に余計な心配をかけまいと吐く、ヘタクソでやさしい嘘。私にはそれがひどく痛くて、あたたかくて、つらかった。

1/24/2025, 9:10:52 AM

瞳をとじて 後日書きます

1/23/2025, 4:59:22 AM

『誕生日プレゼント』『クリスマスプレゼント』『バレンタインチョコ』……機会ある度に贈り物をする。それはアクセサリーだったり趣味のものだったりチョコレートだったりするわけだけれど、それら物たちに込めた私の想いは、あなたにはわからないまま。わかってほしいと思ってるわけじゃないから、これでいい。昔そう決めたんだ。
この気持ちも、あなたへの贈り物。受け取らなくていいから、この想いを込めることだけは、どうか許してほしい。

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