箱庭メリィ

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7/23/2025, 7:10:43 AM

あなたと手を繋ぎたかった
キスをしてみたかった
許されるのなら その先も

叶わぬ夢は夢のままで
私はあなたの友人でいられるだけでいい

今世での役割は友達のまま
またいつか 来世こそ
あなたの隣で
恋人として笑っていたい


/7/23『またいつか』



夜空に向かって虫取り網を振ってみても
何も得ることが出来ない

あんなに「自分を見てほしい」と輝いているのに
星は捕まえさせてくれない

ぼくのものにはなってくれない


/7/22『星を追いかけて』



「野に咲く花のように」
なんて綺麗事は言えない

そんな強靭な肉体も精神も持ってないし

けれど何とか生きていかなくちゃいけないから

花じゃない
雑草でもないかもしれないけれど
必死に今を生きる


/7/21『今を生きる』

7/19/2025, 10:51:15 AM

バンジージャンプだって
命綱があるから飛べるでしょ?

死ななきゃやすい

勇気を出して、飛べ


/7/20『飛べ』 (自戒を込めて)




「なんでもない日バンザイ☆」

昔とある映画で聞いた

今日は誰かの誕生日であり
誰の誕生日でもない

君にとってどうでもいい日は
あなたにとって特別な日

ワタシにとっては?
なんでもない日

今日の毎日こそが特別な日


/7/19『special day』




お姉ちゃんの膝の上で眠るあの子
その膝の上で眠るぼく

お姉ちゃんは本を読んでいる
木陰でそよそよ揺れる葉のしたで

あの子は眠る
あの子は落ちていく 夢の中へ

ぱちん、と弾けたようにあの子が起きた時は
木の葉が落ちてきた時だった

飛び起きて跳ねたあの子の膝に驚いたぼくは
にゃあ、と声を上げた


/7/18『揺れる木陰』

7/17/2025, 9:14:52 AM

 本日、真夏日。
 30度なんてとうの昔に越え、額から汗を流しながら買い物袋を持つ手を握り直す。
 道の向こう、信号待ちの車のボンネットからは、ゆらゆらと陽炎が見える。

(あぁ、見るんじゃなかった。さらに暑い)

 ゆらゆらと景色の影が揺れる。
 ふっと、影がろうそくの火のように揺れた。

(このまま。このまま溶けて消えてなくなりたい……)

 ふと、そんなことを思った。

「え……?」

 思わず声が出た。歩いていた足が止まる。
 落ち込んでいるわけでも、何か病気をしているわけでもないのに、ふいに消えてここからいなくなりたいと思ったのだ。普段そんなことは微塵も思わない。うつなど自分とは無縁だと思うくらいに元気な自分が。

(おいでよ、と手招きされているように思えた。誰に? 誰でもない何かに――?)

 それは何だったのか。何も見えない。声も聞こえない。ただ、突然頭に言葉が浮かんだ。

(ホラー……?)

 浮かんだ考えを取り消すように、ぶんぶんと首を振った。暑い中首を振ったせいか、少しくらっとした。

「いやだいやだ、暑いからそんな滅入ったこと思うんだ!」

 誰に言うでもなく、声に出した。
  『何か』に意識を乗っ取られないように。

「アイスでも食べよ」

 ちょうど300メートルほど先にコンビニの看板を見つけた。休憩でもしよう。暑い中ずっと歩いていたから、あんなことが起こったのかもしれない。このまま熱中症にでもなったら大変だ。
 意識せず競歩のように急ぎ足になった。『何か』に取り憑かれまいとするかのように。 


「陽炎」/7/17『真昼の夢』

7/15/2025, 11:46:18 AM

たとえば、喧嘩をした時は
ココアにクッキーを添えて仲直り

たとえば、二人で外を歩く時は
何かいいことを三つずつ見つけること

たとえば、ワインを買ってきた日は
おつまみのお返しで、夜に仲良くする合図

たとえば、金曜の夜にポップコーンを買ってきたら
ソファで映画を二本見る

たとえば、休日の昼間は
チキンラーメンに卵を落としたのがお昼ごはん

ありきたりだけれど
私たち二人だけの密やかなルール


/7/16『二人だけの。』

7/15/2025, 9:06:49 AM

蝉の声。
道に群がるトンボの群れ。
アイスに素麺、スイカに海。
夏を彩るものは多数あれど、やっぱり私はあれ。

大好きな人との線香花火。


/7/15『夏』

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