ゆっくり
ずっと読めていなかった本を読みたい
あたたかな日差しがさす窓辺で
お気に入りのオレンジティーと
アールグレイのクッキーをかたわらに
/『おうち時間でやりたいこと』
あまいあまいチョコレート
食べると苦く感じてしまうなら
わたしは子どものままがいい
/05/12 『子どものままで』
あなたのことが大事だから
私は私を犠牲にしてまでも
尽くしてきたというのに。
あなたはそんなこと微塵も
気にすることはなく、
気がつくこともなく、
ただ厚意に甘えていた
私が甘やかしていたのだから
私が気づかせないようにしていたのだから
まさかそこまで尽くしているとは
思っていないだろう
だんだんと、それが当たり前になって
あなたはそれを当然のことだと受け入れ
甘やかしがワガママを冗長させた。
その頃にはもう
後戻りすることは出来ず、
私が唯一の望みを伝えると
あなたは困惑し私を訝しんだ
「当たり前」が崩れた瞬間だった。
これも愛の形
長年かけてひび割れを見過ごしていた
私自身への罰
私はあなたが幸せであれば
少しでもあなたの邪魔に
負担になるものを減らせたら
それでよかった
感謝されこそすれ
ひとつの望みで僻まれるとは
思いもよらなかった
あなたをすきなだけだったのに
/5/11 『愛を叫ぶ。』
あなたはわたしを守らなくてはいけない
窮屈でないようにやわらかなベッドに寝かせて
たっぷりの栄養とキレイな水を浴びせて
この美しい体を保たせなければならない
そうして緑の騎士に守られた姫は
硬く閉ざされた部屋の扉を開けて
空高く羽ばたいていくの
真っ白なドレスをはためかせながら
/『モンシロチョウ』
あなたがあの時、気軽に言った言葉
心に残って消えないの
忘れられない、いつまでも……。
/『忘れられない、いつまでも。』
一ヶ月先、なんなら三日先でさえ未来は分からないのに、一年後なんて思い描けるだろうか。
今まで思い描いた一年後なんて、自分の理想の高さに落ち込んでいたものだ。
簡単なことすら、結果的に自分を裏切ってしまうこともある。
誇りなんて殊勝なもの持ってなくてもいい。
一年後も、せめて、明日も生きられると思える自分でありますように。
/『一年後』
“それ”が“そう”だと気づいたのは、10年後だった
感情がこんなに入り乱れるのに
姿を見るだけで幸せになる
あの時は恋なんて知らなかった
誰かと結婚して、子どもの代わりに
あの世へ行ったと聞いた
もう会えない
どこかで生きているという希望も持てない
存在を失くしたことで気づいた
あれは恋をしていたのだと
恋だと分かっていたのなら
自分のものにすることもできたのに
/『初恋の日』
3日文まとめ上げPart2
もしも明日世界がなくなるとしたら
それでもぼくは、きみの幸せを願うよ
たとえぼくが世界の破滅を止められるとしても
きみの幸せ以上に大切なことなんてない
きみをしあわせに出来ない世界に
未練なんてない
たとえぼくも、この世界から消えたとしても
きみひとり、残すことになったとしても
/『明日世界がなくなるとしたら、何を願おう。』
某ゲームを思い出したので。
春を告げる白の鳥と終わりを告げる黒の鳥。
あなたに出逢って、俺はあなたの凄さを目の当たりにした。
可愛さを目の当たりにした。
憧れていた頃より気さくで
画面の向こうにいた頃のように完璧で
初めて逢った時より案外間が抜けてて
思っていた以上に気配り屋で
ステージに立つと
がらりと変わる空気
劣化版と言われたのが腹の底から悔しかったけど
まだまだ敵わないのだと
思い知らされた
あなたと出逢ってから俺は
自分の底になかった感情を知った
/『君と出逢ってから、私は・・・』
『大地に寝転び雲が流れる』
家の裏手にある小高い丘。人があまり来なくなった展望台の奥。
他の木々に隠されるようにひっそりと立つ木の下で、目を閉じるのが俺の癒しだった。
そよそよとやわらかな風が頬を撫でる。
三寒四温を抜けた春の気候は、昼寝をするのにちょうどいい。
当たると暑いくらいの陽光は、こうして日陰に来てしまえば心地よい温度に変わる。
うつらうつらとしていると、展望台の方から幼い子どもの声が聞こえた。
「ねえ、お母さん!あれ、あれ見て!ソフトクリームみたい!」
「ふふ、本当ねえ」
「王子さまいるかな⁉」
「いるかな?いるかもね」
楽しそうな親子の声。親子が話しているのは、子どもたちに人気の幼児向けアニメだろう。
「ソフトン王子とクリーム姫は、いっしょにいるのかな?」「そうだといいねえ」
「こないだクリーム姫、ようかん国王にさらわれてたよ!」「そのあとソフトン王子が助けに来てくれたよね」
「あっ、そうだった!ソフトン王子、かっこよかったー!」
「きっと二人で仲良くおやつ食べてるよ。さ、私たちも帰ろう?帰っておやつ食べよう」
「たべるー!今日のおやつはなーに?」
母親が答える声が聞こえる。
楽しそうな声はどんどん遠ざかり、いつしか静けさが戻った。シーンとした空間になったと意識した瞬間。
腹の音が鳴った。
先程までアニメのキャラクターとはいえ、食べ物の話が聞こえていたからだろうか。
おやつの時間だと母親の言っていた言葉に腹が触発されたのか、一度空腹を自覚するとどんどん腹の音が鳴り始めた。
「腹減ったな……。帰るか」
主張の激しくなる腹を撫で、つむっていた目を開けた。広がる青空に、ソフトクリームみたいな雲ひとつ。
/5/4 『大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?』王子の名前、うっかり別のピンク頭さんが浮かびそうでした。
『ありがとう』
あなたに感謝を伝えるのは恥ずかしいからと、ずっと言わずにいてしまいました。
思いはちゃんと告げなければ、ただの石になる。喉の奥に詰まってしまった、石ころに。
今日は言葉の代わりに花を贈ります
8本のピンクのバラを。
渡せなかった、あなたの墓前に
/5/3 『「ありがとう」そんな言葉を伝えたかった。その人のことを思い浮かべて、言葉を綴ってみて。』
三日もサボってしまった。まとめ上げする為、こちらは短めに。