卵を割らなければ

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5/3/2025, 4:24:34 PM

青い青い

あ 青い実がついている
お 大人になれない実
い いつまでも青いままで

あ 甘くなるのを待っていたのに
お 落ちてしまった
い いつかの青い実

5/2/2025, 11:05:35 AM

sweet memories

す 少しうまくいかないことがあって

い いつもはメッセージが来たところで
  ろくに返事もしてない女に

い 『いつ会える?』
  とメッセージを送る。

と 友達以上の断続的関係。

め 「迷惑だった?」「ううん」

も もたれかかっている。

り 理解してくれている。
  ――そう、思い込ませてはくれる。

い 「今でも好き?」と聞く女に
  「(今だけ)好きだよ」と
  ささやいている。甘く。

ず ……ずるいよな。

5/1/2025, 6:02:48 PM

風と

「ねえ、どう思う?」
 私が作った、風(ふう)たんと、小雪ちゃんのぬいぐるみ。風たんはミーアキャットで、小雪ちゃんはマングースなんだ。タケル、かわいいって言ってくれるかな?
「うん。かわいいと思う人はいると思うよ」
 え?なに?ひとごと?
「ちょっとここ、ゆがんでるなあ。綿が均等に入ってない。こういうのは、はじめに裁断する段階で……」
 アドバイス始めた!
 タケルは服飾デザインの学校出てるんだよね。
 うー。かわいいねって言ってくれるだけでいいのになあ。

「ねえ、私ね、風たんと小雪ちゃんのグッズを作って、ハンドメイドマーケットで売るのが夢なんだよねー」
 この前テレビで見たんだ。ハンドメイド作家を特集した番組。憧れるなあ。
「いや……」
 え?なに?
「まだまだ難しいと思うな。雑なつくりだし、そもそも関係値が」
 は?関係値ってなに?ビジネス用語?わけわかんない。単に夢の話しただけなのに。
 ここは、そうなんだー、いつか叶うといいよねー、だよね?風たん、小雪ちゃん。
 あまりの話の噛み合わなさに、私は2体のぬいぐるみをぎゅっと抱きしめたのだった。

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(頭の中を整理してたらできました。決して当てこすりではありません<(_ _)>)

4/30/2025, 12:12:33 PM

軌跡

き 奇跡的に同じ時期、同じ場所に
  私たちは生息していたのだ、
  きっと。

せ 背中を吹雪の中で見たような
  気もするし、雪解けの山中には
  抜け殻や羽が落ちていたり、
  足跡や野営の痕跡もあった。
  だから、その

き 軌跡をたどっていったなら
  この未確認生物であるXを
  見つけることができるだろう。
  私と同じ種であるUMAを。

4/29/2025, 4:35:18 PM

好きになれない、嫌いになれない

 今日こそ返事を聞かせてほしい。
 颯太(そうた)は先日、リュイに付き合ってほしいと告白したが、返事をもらえていないのだった。
 リュイは長い金髪をかきあげて、物憂げな眼差しを颯太に向けた。
「好きにはなれない」
「え……」
 一瞬で心が凍りつく。リュイの視線を受けて、こんなときでも、きれいだなーと見とれてしまうのは、ショックを軽減するための、一種の現実逃避なのか。瞳が明るい茶色で、ふちは青みがかっていて。肌は白を通りこして青いほどだ。……じゃなくて。
「……そうか、わかったよ」
 一応は持ち合わせているプライドで、何で?どうして?ダメなところがあれば全力で直すから!と、なりふりかまわずすがりつくこともできず、ふらふらと、その場を離れようとする颯太に、
「嫌いにもなれない」
と、澄んだ声でリュイが放った。
「え……?」なんだよ、それ。
「それって、つまり友だちってこと?」
 今までと変わらないのか?告白したことで、気まずくなって、友人関係も失うくらいなら、変わらないと言ってもらえることは、ありがたいことだったけれど。
「そんなこと言ってない。ハナシまとめるなよ」
「は?」まぬけな声がでた。
「好きにはなれない。嫌いにもなれない」
「その心は?」大喜利か?
「下僕としてなら認める」
「はあああ――――!?」
 思いがけないリュイの言葉に颯太はのけぞった。
「嫌なのか?」
 そう言ったリュイの瞳が、冗談ではなく真剣なことに気付いてしまう。そして、全く嫌だと自分が感じていないことにも。
「嫌じゃない、です」
 何故か口調まで改まり、二人きりの放課後の屋上は、夕暮れの空が薔薇色に染まり、その選択が天国なのか地獄なのかどうでもいいように、太陽の金と青とが混ざってきれいだ。

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