10/22/2024, 9:55:04 PM
「衣替え」
私はこの季節が大好きだ。
クローゼットに並ぶ数々の宝物を一斉に処分して新しい宝物を探すこの季節。
美しい紅葉を見に人気のない山奥に行く人や、美味しいものを食べにカフェに行く人々。私はその人にひっそりと着いていく。
そしてその人が1人になった瞬間、私は鎌を振り下ろす。
欲しいのは貴方の瞳だけ。
それをからになったクローゼットにしまう。
次の衣替え、桜の咲く季節まで。
私はこの季節が大好きだ。
10/22/2024, 12:56:01 AM
「声が枯れるまで」
叫ぶよ。なんて、そんな平凡なことに興味なんてない。なかったのに。
あなたと出会って初めて声が枯れるまで叫ばれたいと思った。
幸せになっていて欲しい、もう二度と会えないあなたに
10/21/2024, 9:45:15 AM
「始まりはいつも」
始まりはいつも、アプリだった。
現実では異性と話すこともなければ告白することもされることも無い、いわゆる非モテの私。
そんな私が暇つぶしに入れたアプリは、今思えばきっと、マチアプだったのだろう。
私はそこで、たくさんの人に出会った。
実際に会った人もいた。その人達は皆、きっと体目的。拒み続けたけど、1人だけ、許してしまった。
初めてだった。
彼は付き合おうというが恐らくセフレなのだろう。
本当に私は馬鹿だ。
始まりはいつも震えるほど怖かった。
10/8/2024, 9:35:48 PM
「束の間の休息」
予定がひとつ、無くなった。
毎日毎日朝から晩まで仕事や約束で走り回っている私。
急に空いたその予定には何をしたらいいのか分からなかった。
あれ、私の趣味ってなんだっけ。なんでこんなに頑張ってるんだっけ。
それに気がついた瞬間、その衝動は止められなくなった。
気づいたら窓を開け飛んでいた。
束の間の休息、いや、永遠の眠り
10/5/2024, 10:37:40 PM
「星座」
織姫と彦星が一年に一度しか会えないのはきっと、
あの広い宇宙で光の速さで行って帰ってこなきゃだからじゃね?