11/4/2023, 11:00:00 PM
美しい男が長い睫毛を伏せて、唇から小さな溜息を漏らした。大きな背中を少し丸めた彼がコートのポケットに手を突っ込んでとぼとぼと、枯葉舞う煉瓦の道を歩く様に道ゆく女性たちが頬を染めて振り返る。
きっと彼の様子に何かあったのだと、慰めてあげたいなどと思っているのだろう。
お生憎様。その人、限定30箱のスイーツ買えなくて拗ねてるだけですから。
本当に可愛い人。
『哀愁をそそる』
11/2/2023, 9:25:50 PM
祈る。
次に目を開けた時、全てが消えていませんようにと。
貴方の腕も、香りも体温も、優しいこの部屋も全てが幻のように消え去ってしまわないように。
俺が俺として此処に存在できますように。
『眠りにつく前に』
11/1/2023, 12:21:11 PM
永遠に続くものなど無いのでしょう。
今日は終わり明日になり、春は過ぎ季節は変わる。巡る季節もいつ途切れるか分からない。この地球が未来永劫存在するとはかぎらないのだから。
それでも永遠という言葉を使わせてもらいたい。
俺は貴方の傍に。
命が消えても、この身が朽ちても、魂とかそんな不確かな粒子のようなものが消滅しても。
全てが無に還るまで、ここに居させて。
『永遠に』
10/31/2023, 1:04:35 PM
思い描く世界は人によって様々だろう。
花で溢れた場所かもしれないし、沢山の人々が行き交う活気ある街かもしれない。
静かな渓谷だったり、絵に描いたような天国のイメージだったり、暖かな部屋だったり。
貴方の目指す世界はどんな姿をしているのか。隣に並んでそれを見たいと思った。
『理想郷』
10/30/2023, 11:31:18 AM
夕焼けの道で振り向いた君の顔だとか
ラムネの冷たさに細められた貴方の澄んだ瞳だとか
二人で見上げた星空だとか
そんな積み重ねの全てを懐かしく思う
はやく君に/貴方に会いたい
『懐かしく思うこと』