憶えてる?あの日の僕ら。
千年後、桜の樹の下で。
樹がなくても、元いた場所へ。
何十年、何百年、何千年経っても
何回、何十回生まれ変わっても。
季節が何度巡り、季節がなくなりかけても。
絶対に、出逢えるって。
この街が残ってるだなんて、確信もない。
それでも
生まれ変わっても、残っていた記憶。
まだ残ってるだなんて、思いもしなかった。
ひとり、立ち尽くしていると
千年前、巡り逢えた人。ここでまた、、
独り言のように、でも私の耳に届くように。
街が残った今。
あの、
千年前、この樹の下で。
核心をつかれた。
あの、
この人、憶えていますか。
核心をついた。
ときをこえて、また出逢えた。
2/3 「1000年先も」 8
拝啓 お元気ですか。
あれから十年、あの時の約束、覚えていたら。
0×0-51××-××××
ここへ、連絡をください。
今じゃ、手紙なんて書くことすらしないだろう
今を生きる人々からすると
ロマンティックすぎるのかもしれない。
連絡手段にはスマホが主流となったいま
密かに連絡を待っていた。
どうせまた、迷惑メールだろう。
それでも、一応確認をする。
見覚えのある名前。
拝啓 お元気ですか。
先日はお手紙、ありがとうございます。
もちろん、覚えています。
×月×日、あの時の場所で。
勿忘草の押花とともに。
メールになっても、ロマンティックなひと。
花言葉「私を忘れないで」
2/2「勿忘草」8
ブランコを押す、温かい手
今じゃ酔ってしまう
魅惑の香りに誘われ、また酔ってしまう
巫山戯て、スカート姿を下から収めたり。
そんな姿は、私の記憶に収められた。
シャッターを切ることはなく。
君が言った
残る美と、消える美
十九の私には、到底理解できなかった。
いつかは、消えてしまうかもしれない
それでも私は
そのときの温もりを忘れない
2/1「ブランコ」8
風を斬り、黒を纏う
仄かに香った、
見た目とは反した甘ったるい匂い
このまま触れてしまいたいくらい
振り返った瞬間、
突き刺さるような衝撃が走った
求めている
欲している。
求められている
欲しがりな貴方。
月明かりも何もない、
纏っていたものもない
香りだけが鼻の奥にまで
こびりついている
深夜二時、ここで。
1/26「ミッドナイト」8
かくしごと
君は安心させすぎるとだめになる。
そう、呟いた君
私には、到底理解できない。
ひめごと
君の気持ち、知ってるよ。
言い過ぎた時の後悔だって
甘えたくなる瞬間だって
脳裏に焼き付いた、一枚一枚の写真に
君のすべてが。
誰よりも知っている
わたしの方が。
不安が襲うたび
そう、考えてしまう。
だから今だけは。
そっと、
寄り添って
抱き合って
見つめあっていたい。
貴方のすべてをわたしに。
1/25「安心と不安」8