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6/19/2025, 10:21:31 AM

雨の香り、涙の跡


ほのかにする、この雨独特の匂い

昔からこの匂いが大嫌いだった



湿気でうねる髪も

もわっとする空気も

雨で濡れる制服も


全部、全部、大嫌いだった


でも、今は、人生の中で一番雨に感謝してる

だって、この醜い涙を、誰にも知られることがないから

頬が濡れていても、雨がカモフラージュしてくれる


あれ?でもおかしいな、

涙のあとは、カモフラージュするものがないや…

腫れて赤くなった目を見れば、誰だって気づいちゃう


それなら、腫れが引くまで、君と過ごすのもいいかもね

6/18/2025, 10:12:38 PM



『運命の人とは赤い糸で結ばれているんだよ!』

なんて言ったら、あなたはどう思うかしら?



んなバカなって、呆れたように笑うかな

笑いながら肯定してくれるかな


それとも

『じゃあ僕たちも、赤い糸で繋がってるんだね』

なーんて、言ってくれるのかな?



6/17/2025, 1:04:45 PM



『届かないのに…』


何年も、何年も、

わたしの中で積もり続けた、この想い


ときには、つらくて、捨ててしまいそうになった
そしてときには、言葉に出したくなってしまった

それでも、今日まで大事に、大事にしまっていた

だって、初めての感情だったから

でも、もし、この想いを伝えることを許されるのなら…
わたしは精一杯伝えたい

届かないとわかっていても、

6/16/2025, 7:10:22 AM



マグカップ


1日が終わり、疲れがたまったわたしには
ひとときの幸せがある

それは、冷房のついた部屋で
お気に入りのマグカップで温かい紅茶を飲むこと

今日あった全ての嫌なことを忘れさせてくれる

わたしの、大事な時間

あなたからもらったマグカップを使うと、
余計に疲れが飛んでいく

6/14/2025, 10:25:32 AM

もしも君が、生き返るのなら
僕は、なんでも差し出す

この命さえも

※ ※ ※ ※

『ねえ、もしも…、わたしが生まれ変わったら
また恋人にしてくれる?』

そう言って、生気のない顔で力なく笑った君は
もう長くは生きられないと、医者から聞いたらしい

僕は、どんどん弱っていく君を
ただ見つめることしかできなった

君が苦しんでいるのに…、僕はなにもしてあげれれない

だんだんと…痩せていく、
歩くこともできない、
目を覚まさない日もあった
そのたびに、死んだんじゃないかって、怖くなって

素人から見ていても、彼女がもう長くはないことは
わかりきっていた

※ ※ ※ ※

彼女が死んだあとは…、よく覚えていない

お葬式の記憶さえも危うい

でも、棺桶に入っていた君の顔だけが鮮明に思い出せる
そのたびに、涙が溢れ、悲しみに暮れていた

もしも、また君が僕の隣で、笑ってくれるのなら
もしも、君とこれからも過ごすことを許させるのなら

いや、それは贅沢な願いだ

もしも、君がまた、
友人と笑い合って、家族と過ごせるときがくるのなら…

僕は、喜んでこの命さえも、差し出す

    それは、ただの自己満足に過ぎないのだろうか

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