「ふーん、曇りじゃないんだ」
「そう。日が上に付かない漢字のほうの雲り」
あいづちを打ち、ちょっと間が空いてしまったが返事をする。ちょっとドキッとした。実は言葉のを意味を調べたことがあるのだ。
「詳しいんだね。漢字」
「まあ、文学とかやってたしね」
「でも天気の時はどっちでも良いんでしょ?使い分けとかよくわからないけど」
「うん」
「あ、でも、天気予報のときとかは上に日が付く曇りを使う決まりとかがあって」
「それでちゃんとルールがあるみたい」
とちょっとまくしたてる。まるで後ろぐらいことがあるみたいじゃないか。ちょっと失敗したかな?
「ところで」
ドキッ。
「え、何?」
「冷蔵庫の……」
「みなまで言うな」
怒られそうで涙が出そうなくもり空。
お題『雲り』
小さなときは「またね」の意味だったのに。大きく手を振って、次もすぐ会える、またすぐ会える、あしたまた会える。
いまはさよならの言葉。決別の言葉。そっと鍵を置いて家を出る。誰ともなくつぶやく。
お題『bye bye…』
僕が行きたいからって無理して連れて行ってもらって、慣れないことをお互いにして、でもどうしても行きたくて、自分の体で感じたくて。
隣で一生懸命に説明してくれる。君と一緒に行けてよかった。この色を見たときにどんな感じがするか、こっちはこんな色で、こんな感じをするとか。
君がどう見てるか、どう感じるか。それを知れて、それを感じて、2人でこの場所に来れてよかった。
お題『君と見た景色』
思い出すのは小さかった自分の手。
自分より小さな手を繋ぐ。
この手も自分より大きくなるのかな。
お題『手を繋いで』
どこ?
その前になんでここにいるの?
トラックに轢かれたりした?
なんて、結構最近の読みものにはまっているからでる言葉かもね。
多分真っ暗だし、夢の中かもしれない。
夢って色がついてたり、モノクロだったりと人によって違うとか聞いた気がするけど、自分の夢ってどうだったっけ?
体を動かそうと思って動かないのが夢の中での金縛りだっけ。
なんかだんだん熱くなってきた。夢の中で熱いのってあまり聞かないな。溺れるとかはよく聞く気がする。なんだっけ起きたときにおねしょしちゃうやつでしょ。
ってか本当に暑いんだけど。体も動かないし。
息もできないというか、これは夢なの?
ああっ、声も出せないというかこれは口枷?でも足も縛られている気がする。
夢なのになんでこんなに苦しいの?
早く、早く、夢からさめて!
ここはどこ?
お題『どこ?』