人が恋に落ちたときに物語が始まる。
その後の結末はどれぐらい予想出来るのだろう。
私は、結末を知っていたような気がする。
でも好きになったのだから恋物語を続けた。
私が好きになった彼は誰も好きにならない。
だから彼と付き合うことが出来た。
彼は優しい悪魔だった。
若かったからできた私の最後の恋物語。
これからは現実的な傷つかない物語。
きっと珍しくないが友達にも話せるありきたりな物。
真夜中に眠れなくて散歩に出掛けた。
夏だったから夜風が心地いい。
皆、寝てるだろうと思っても人はいる。
24時間、開いてる店もある。
何となく安心する。
ただお客さんも少ないだろうし大変だと思う。
そんなに悪くない時間だが明日の体調は悪い。
それが分かってるから少し気が重い。
眠れない理由は分からない。
でも、やっぱり真夜中は寝ているうちに過ごしてしまいたい。
こんなに暗くて不安ばかり募る。
そして、不安の理由も分からない。
( 私ね、愛があれば何でもできるよ。)
君がそんなことを言ってくる。
僕が静かに聞いていたら君に嘘だと思う?と聞かれてしまった。
僕は子供だと思ったが頭に浮かんだ事を正直に言った。
( 空、飛べる? )
( ふふっ 飛べるよ。)
君は空を飛べても僕は空を飛べない。
でも君がいたら飛べるような気分になる。
君を愛してるから。
後悔を忘れたい。
風に吹かれて流れてしまえば良いのに。
雨に打たれて流れてしまえば良いのに。
いつまでも考えてしまう。
もう良いと思えるまで。
その時間が長くて。
後悔もすぐに笑えるくらいの人になりたい。
そう思うたび自分の小ささが嫌になる。
子供の頃は特に何も感じなかったのに。
おうち時間でやりたいこと。
結局、趣味を増やす事しか聞かなかった。
なんだか貴重な時間だった気もする。
ただ、それを活かせた人はどれくらいだろう。
自分で決めていいから充実してたと言えばいい。
分かってはいるけど充実してたとは言えない。
結局なんだか時間を無駄にしてる喪失感しか無かった。