波が来ない。
ボードの上でプカプカ。
サーフィンって待ち時間多いなぁ。
一人で広い海を眺めて。
新しい、ボード欲しいなぁ。
、、君は今何をしてるだろう。
あぁ、君と海を見たい。
今、見てる景色を。
手を繋いで。
海を眺める君に見惚れていたい。
波の音は、君の音。
小さくて早い君の心臓。
まだ、波は来ない。
カーテンのように光を遮って。
暗闇の中に閉じこもってた。
誰とも関わりたくない。
傷つきたくない。
それでも、開けてみて。
とても眩しい光に出会った。
夕日みたいな彼女。
優しくて、眩しくて、丸くて。
それで、あっという間に消える。
僕のカーテンは、夕日だけは。
彼女が消えてしまいそう。
不安になる。
だけど、夕日の溢れた光で閉ざした世界を見渡した。
それは、閉ざした世界より悲しくて寂しい。
ちっぽけな、僕は夕日に守ってって言われたから。
僕は、なれない世界を歩く。
だけど、夕日の隣にいる時は世界が明るい。
二人だけの世界。
最後の声はいつも同じだ。
可愛くばいばいって。
ばいばいっていいながら振る手に僕は見惚れてる。
こんなに綺麗なものに触れていたんだって気付かされる。
ばいばいの後、いつも半歩だけ近づく。
それで、僕も最後の声を出す。
またねって。
次を約束しようとして。
君に会いたい。
手を繋いでさ。
周りの目なんか気にせずに。
二人だけの世界で。
その世界が全てで。
空はこんなにも広いから。
二人だけの小さい世界を作ったっていいでしょ。
子供の頃の夢なんて無かった。
いつも適当に誤魔化して。
聞かれても、書かされても。
そういう意味では夢なんて語れる今の方が子供だ。
自分でも呆れる。
愛した人と一緒にいたいなんて。
地獄でも愛した人と一緒なら天国だって勘違いしてしまう。
どうしようもない、子供。